ブナハーブン 17年 モアンヌ トリプルカスク アイラフェス 2023/Bunnahabhain 17yo Mòine Triple Cask Fèis Ìle 2023

★スモーキーさは例年と比べるとやや抑えめな印象も、柔らかいスモーキーさに滑らかな口あたりはモアンヌらしいバランスの良さ。少し特色が薄い印象だが、良い感じのピート感。 今年は大当たりも無いが外れも無い、ブナハーブンらしい安定したセットだった。

ブナハーブン 1998 マンサニージャ カスク フィニッシュ アイラフェス 2023/Bunnahabhain 1998 Manzanilla Cask Finish Fèis Ìle 2023

★少し雑味が多いがブナハーブン長熟らしいバランスの良さ。こってり寄りの甘さとスパイシーさ、ほのかなスモーキーさが良く調和がとれていると思う。これが飲みたいというような中毒性は無いが高いレベルで安定している。

ブナハーブン カナスタ樽熟成 アイラフェス 2023/Bunnahabhain Canasta Cask Matured Fèis Ìle 2023

シェリー樽熟成の短熟物としては良くある風味も、甘さとスパイシーさ、ほどよい渋さに麦芽感とバランス自体は悪くない。確かにオロロソとペドロヒメネスの要素があって面白い。

アーティスト ブレンド (コンパスボックス)/Artist Blend (Compass Box)

柔らかく香ばしい穀物感がフワッと広がる。素朴なハイランドモルト感が良く出ているブレンデッド。悪く言えば少し大人しい風味。変な癖が無いので、ストレートでもカクテルでも広く使い勝手がいいと言える。

キルホーマン ロッホゴルム 2023/Kilchoman Loch Gorm 2023

★昨年のリリースよりシェリーを含むフルーツ感は強め、べたっとしたタバコや炭っぽいビターな余韻もはっきり目で、分厚い風味。昨年よりは完成度が高い印象を受ける。あと一歩個性が欲しいが、十分納得できるボトルだと思う。

グレンウィヴィス 2018 バッチ 02/18/GlenWyvis 2018 Batch 02/18

原酒の若さは出ているが嫌みが無く、フレッシュで素直なフルーティさと穀物感、ほどよいスパイシーさが楽しめる。年数を考えると非常に良い出来だと思う。ハイランドらしい麦芽主体の素朴な風味に仕上がっているし、20年以上の長期熟成が楽しみな蒸溜所。

キルホーマン コニャックカスク マチュア―ド 2023/Kilchoman Cognac Cask Matured 2023

ほどよくコニャック樽の風味が出ていて、途上途中と感じさせてくれる。キルホーマンらしい軽快で香ばしい風味はそのままに、あまりごてごてしたコニャック樽の風味では無く、ドライシェリー樽のようなサッパリとしたニュアンス。もう少しコニャック感があっ…

キルホーマン フィノシェリーカスク マチュア―ド 2023/Kilchoman Fino Sherry Cask Matured 2023

シャープな風味。フレッシュな白ブドウや青りんごの甘さ、麦芽の香ばしさにスパイシーさ、塩気を含んだピート香、味はしっかりしているがくどさは無く、全体的にサッパリとした風味。キルホーマンらしい軽快さ。

ラフロイグ 10年 カスクストレングス バッチ15/Laphroaig 10yo Cask Strength Batch 15

★少しベタっとした印象のピート感に、甘さはバッチ14と比べるとやや強め、水っぽくも感じる位の滑らかさと若干のスパイシーさ。香りはバッチ14より好みだが、味は14の方が好み。少し重めのピート感とビターさが表に出過ぎている印象はあるが、これはこれで美…

ラフロイグ 10年 カスクストレングス バッチ14/Laphroaig 10yo Cask Strength Batch 14

★★香りは穏やか寄りも、飲むとかなり強いスモーキーさとフルボディの麦芽感がドンとくる。甘さはシンプルでしつこくなく、ドライで力強いラフロイグらしい一本。ここ最近の10年CSの中ではかなり旨いバッチだと思う。

キルホーマン アイラフェス 2023/Kilchoman Fèis Ìle 2023

★★非常に出来が良い。バーボン樽由来のクリーミーな甘さとシェリー樽由来のフルーティさ、キルホーマンらしい素朴な麦芽感と素直なピートスモークが旨く調和している。10年前後の熟成物に求める要素がしっかり含まれている。個人的にこれまで飲んだキルホー…

スプリングバンク ペドロヒメネス 8年/Springbank Pedro Ximénez 8yo

今回の6サンプルの中では一番バランスが良く、シェリー樽由来のしっかりとした甘さとスプリングバンクらしい素朴な麦芽感に塩気、ほのかなスモーキーさが良い具合に楽しめる。まだ若さは感じるが純分なポテンシャルの片鱗は感じられる。

ラフロイグ 10年 カスクストレングス バッチ13/Laphroaig 10yo Cask Strength Batch 13

強烈な甘臭さ。通常のCSと比較すると甘さがかなり強く、キレの良いスパイシーさもあるがそれ以上にねっとりとした口当たり。ラフロイグらしい塩気を含んだ強烈なピート香は健在で、甘めのラフロイグ好きならドンピシャだと思う。ここ数年のCS 10年の中ではイ…

スプリングバンク コルタド 7年/Springbank Cortado 7yo

ドライで刺激的なスパイシーさのある口あたり、甘さ控えめのリンゴや白ブドウのドライなフルーティさに乾いた麦芽感。5番のアモンティリャードほどでは無いが、これもかなりドライで素朴、やや熟成途上的な風味。

スプリングバンク アモンティリャード 6年/Springbank Amontillado 6yo

ドライでスパイシー、甘さ控えめのシェリーの風味に、素朴な麦芽やトーストしたオークの風味、余韻はスプリングバンクらしい塩気と焦がしたオークのビターさ。無骨な印象があり、まだ熟成の余地が多くある。発展途上といった風味。

スプリングバンク フィノ 5年/Springbank Fino 5yo

ドライでフローラルな白ワインとウイスキーが融合した風味。口あたりは若さを感じさせる刺々しさもあるが、ドライなワイン感と逆に良くマッチしている印象。マンサニージャ同様バーボン樽感は薄いが、そのおかげでシェリー樽感がしっかり楽しめる。短熟にし…

スプリングバンク マンサニージャ 4年/Springbank Manzanilla 4yo

原酒の若さが出ているが、バーボン樽の主張が弱い反面マンサニージャシェリーらしいナッティさやフローラルさがクリアに出ていて、悪くないバランス。少しバーボン樽感があっても良かったかもしれないが、マンサニージャらしさを活かすにはこれ位でも良いの…

ラフロイグ 16年/Laphroaig 16yo

くどくないがしっかりとしたトロピカルな甘さとシャープなスパイシーさ、穏やかなピート香とロースト感。10年の延長線上にある風味。非常に高いレベルでバランスの良いラフロイグ。年によって風味のばらつきがあるようだが、これ位のレベルだとちょっと良い…

スプリングバンク オロロソ 9年/Springbank Oloroso 9yo

シェリー樽由来の濃厚ながらシンプルなフルーティな甘さに、スプリングバンクらしい麦芽や塩気、スモーキーさが加わった、想像通りの素朴な風味。やや原酒の若さはあるがえぐみなどは無く気にはならない。期待を上回りも下回りもしない美味しいスプリングバ…

スプリングバンク 15年 ラムウッド/Springbank 15yo Rum Wood

ラム熟成らしいトロピカルフルーツが詰まったのスプリングバンク。軽快ながらしっかりとした麦芽感も良い。少しスパイシーさが強いが、ほどよい甘さやピート感と相まって嫌らしさはない。満足感ある楽しいスプリングバンク。個人的にラム熟成物はそこまで好…

スプリングバンク 14年 バーボンウッド/Springbank 14yo Bourbon Wood

スプリングバンクらしい風味の上品なバーボン樽の風味が乗っかった美しいバランス。やや荒さは残っているが、それも含めて愛くるしい風味。もう少し麦芽感があっても良いが、個人的にはスプリングバンクに求めたい水準をしっかり超えていて満足。

カリラ 2012 (アデルフィ)/Caol Ila 2012 (Adelphi)

やや若い乳酸感のあるカリラ。スモーキーさは控え目で上品、甘さはやや強いが甘ったるくはなくバランスは良い。もう少し熟成感があるか、もしくはスモーキーさのパンチが強いかどちらかに寄ってほしかった。少しどっちつかず。

グレンフィディック プロジェクトXX/Glenfiddich Project XX

しっかりとした麦芽糖やリンゴ系の甘さとスパイシーな樽感、ビターさは控え目でえぐみの無くバランスのいい飲み口。大きな特徴がある訳では無いが、安心して楽しめる飲みやすい旨さ。敢えてこれをボトルで買って飲もうという気にはならないが、特に文句は無…

ラフロイグ PXカスク トリプルマチュア―ド/Laphroaig PX Cask Triple Matured

系統としてはラフロイグ 10年 シェリーウッドと同じ傾向だが、より樽感がしっかり出ていてタンニン強く、原酒の若さが目立つ。ピート香はラフロイグらしいヨード系の癖が抑えられつつスモーキーさはしっかりあるので良いバランス。

ベンリネス 14年 2009 (アデルフィ)/Benrinnes 14yo 2009 (Adelphi)

非常にスパイシーでシャープな一本。おそらくオロロソシェリー樽熟成と思われる樽由来の甘さに加えて、樽材由来のスパイシーさやビターさがも全開。癖はあるが軽快かつ透き通った上品な甘さで飲みやすい。シングルカスクらしい楽しさ。

ラフロイグ フォー オーク/Laphroaig Four Oak

10年と比べると少し荒い印象はあるが、オーキーさがえぐみ無く程よく出ている。比較的軽快で飲みやすいラフロイグ。やや水っぽい口あたりだが薄くはなく、滑らかでしっかりした甘さとピートの風味も感じられる。ラフロイグ好きなら大きな違和感なくぐびぐび…

グレンロッシー 2009 (アデルフィ)/Glenlossie 2009 (Adelphi)

非常にエレガントで繊細な風味。甘いだけではなく、しっかりとした麦芽の旨味と余韻の良さがあり、アデルフィらしい上品な出来。度数相応のパンチの強さも良い感じで、乳酸感やビターさなどのネガティブになりがちな要素も上手くまとまっている。アデルフィ…

グレングラッサ 2012 (アデルフィ)/Glenglassaugh 2012 (Adelphi)

やや若い粗さはあるが、しつこくない甘さとフレッシュなスモーキーさ、強すぎないビターさとスパイシーさ。アデルフィらしい上品さとバランスの良さがあり、比較的飲みやすい風味。とはいえどちらかというとハイボール向きか。

グレンアラヒー 10年 CS バッチ4/GlenAllachie 10yo CS Batch 4

後発のバッチ6や7と比べるとねっとりとした甘さではなく、華やかながらオーキーさやロースト感が強く感じられる落ち着いたバランス。ややビターさはあるが甘さもしっかり含まれていて良い感じの熟成感。10年らしいフレッシュさもあり非常に良い出来だと思う。

ブレンデッド スコッチウイスキー 42年 1980/Blended Scotch Whisky 42yo 1980

長熟らしい複雑さに樽由来のどっしりとしたオーキーさやナッティさ、しつこさのない甘さのバランスがかなり良い長熟ウイスキー。飲んでいて心地良く、しみじみとした旨さが長く楽しめる。余韻のビターさも、個人的には好み。