グレンロッシー 2009 (アデルフィ)/Glenlossie 2009 (Adelphi)

(1)特徴

・グレンロッシー 2009 (アデルフィ)/Glenlossie 2009 (Adelphi)

・グレンロッシー蒸溜所、アデルフィ社ボトリング

・59.4%

・1stフィルバーボン樽で13年間熟成

グレンロッシ―蒸溜所は、1876年設立のスペイサイド地方に位置する蒸溜所。名前は近くを流れるロッシ―川が位置する渓谷に由来しています(なお仕込み水に使用しているのはロッシ―川の水ではなくバードン川)。同じ敷地内に姉妹蒸溜所としてマノックモア蒸溜所が建っています。現在はディアジオ社が保有しています。

シングルモルトのリリースとしては、ディアジオ社の『花と動物シリーズ』1本と、その他インディペンデントボトラーしかなく、ほとんどの原酒がヘイグなどのブレンデッドウイスキーに使われています。風味としては、フルーティで芳醇な点が特徴とされています。

今回テイスティングしたのはインディペンデントボトラーのアデルフィ社がボトリングしたもので、2009年蒸溜原酒を1stフィルのバーボン樽で13年間熟成し、シングルカスクカスクストレングスでボトリングしたものです。

(2)テイスティング

【香り】

熟したリンゴや洋梨、蜂蜜、麦芽や藁、バニラや練乳感もあるクリーミーで上品な甘さ

 

【味】

結構しっかりとしたスパイシーな生姜感、上品で透き通ったリンゴや洋梨、花の蜜の甘さ。飲み込むと穏やかなスモーキーさと軽くローストした麦芽の香ばしさ。余韻は微かなオークのビターさと穀物、リンゴ、乳酸っぽいニュアンスも残る。

 

【総評】★★

非常にエレガントで繊細な風味。甘いだけではなく、しっかりとした麦芽の旨味と余韻の良さがあり、アデルフィらしい上品な出来。度数相応のパンチの強さも良い感じで、乳酸感やビターさなどのネガティブになりがちな要素も上手くまとまっている。アデルフィなので期待していたが、期待以上の好みの風味。