(1)特徴
・ティオ・ペペ フィノシェリー/Tio Pepe Fino Sherry
・ゴンザレス・ビアス社(スペイン)
・15.0%
・フィノシェリー
シェリー酒はスペインのアンダルシア州近辺で生産されている、醸造工程でアルコールを添加して度数を高めた酒精強化ワインの一種。その中でフィノシェリーは、パロミノ種のブドウを使用して醸造した軽快でドライな口あたりと、フロール(産膜酵母)と一緒に3~6年ほど熟成させることによるフローラルさとナッツ系の風味が特徴とされています。
ティオ・ペペはフィノシェリーを代表するブランド。癖のない風味で、スーパーでも安価で入手しやすい人気銘柄です。ティオ・ペペは、スペイン語で『ペペ叔父さん』を意味しており、創業者マヌエル・マリア・ゴンザレスの叔父で、シェリー利き酒の名手であったドン・ホセ・アンヘル・デ・ラ・ペニャ氏に由来します。ゴンザレス・ピアス社でペペ叔父さんに向けてサンプリングされたものに「ティオ・ペペ」と書かれたことから、そのまま銘柄名になったようです。5代にわたって生産し続けているゴンザレス家を代表する銘柄です。
今回テイスティングしたフィノシェリーは、自社栽培のパロミノ種のブドウから作られた辛口でさっぱりとしたシェリー酒です。アメリカンオークバレル樽でボデカシステムにより最低4年熟成させた原酒を使用しており、世界で最も売れているフィノシェリー酒の一つです。
(2)テイスティング
【香り】
リンゴ、酵母、マスカット、オレンジの花、穀物の殻、微かにユリ、シャープな柑橘
【味】
シャープでライトな口あたり。あっぱりとした白ブドウ、柑橘、オレンジの花、オーク、藁
【総評】
軽快でシャープな飲み口。フローラルでさっぱりとしたフルーティさが楽しめる。甘さも控えめでドライ。食前食中オールマイティに使えそうな飲みやすさ。