(1)特徴
・ダルモア 18年/Dalmore 18yo
・ダルモア蒸溜所
・43.0%
・アメリカンオークで14年間熟成後、3年間マツサレム・シェリー樽で、最後の1年をシェリーバット樽で追加熟成
ダルモア蒸溜所は1839年設立の、スコットランドのハイランド地方に位置する蒸溜所です。瓶の鹿のマークが特徴的ですが、これは設立者のマッケンジー家の祖先が、1263年にスコットランド王アレクサンダーIII世を突撃する鹿から救ったことに由来します。アレクサンダーIII世は、その報奨としてエイラン・ドナンの土地とLuceo Non Uro (I Shine, Not Burn)を意味する鹿の紋章を家紋として使用する権利を与えています。
今回テイスティングしたのは、ダルモアの18年熟成物です。アメリカンオークで14年間熟成した後、3年間マツサレム・シェリー樽で追加熟成し、さらに最後の1年をシェリーバット樽で追加熟成したものです。芳醇な熟成感に、シェリー樽由来のフルーティな風味が特徴となっています。
(2)テイスティング
【香り】
チェリーやブドウ、煮詰めたリンゴや和梨、メープルシロップ、麦芽やオークの風味も後からしっかり強くなる、微かにレザー
【味】
スパイシーさと滑らかな甘みの口あたり。チェリー、レーズン、ロースト麦芽やオーク、メープルシロップ、余韻に微かなスモーク
【総評】★
ミドルエイジのシェリー樽系の風味としては癖が無く、ほどよい熟成感と麦芽感にシェリーの甘さ、微かなスモーキーさがしっかりバランスされていて良い要素をしっかり集めている印象。際立った旨さというよりも安定感のある風味。加水した時の柔らかい甘さも抜群。