(1)特徴
・セント・ベルナルデュス クリスマス/St. Bernardus Christmas
・セント・ベルナルデュス醸造所(ベルギー)
・10.0%
・ウィンターエール、クリスマスエール
セント・ベルナルデュスは1946年創業のベルギーの醸造所。19世紀の反教権主義によってフランスを追い出されたキャッツバーグ修道院コミュニティが、ベルギーのワトゥにて資金確保のために生産したことがきっかけです(当初はチーズの生産だったとのこと)。いわゆるトラピストビールの一種ですが、トラピストビールは1992年に規定が変わり、修道院敷地内で醸造されていないと名乗れないことになったため、修道院外で醸造されているセント・ベルナルデュスはトラピストビールには分類されていません(由来が同じウェストフレテレンはトラピストビールに分類されています)。
今回テイスティングしたのは、毎冬リリースされているクリスマスエールで、濃厚で華やか、スパイシーな風味で人気を博している一本です。
(2)テイスティング
【香り】
明るく香ばしいロースト麦芽、ローストしたパイナップルやオレンジ、ベリー、チョコレート、スパイスはやや控え目にシナモンやクローブが香る
【味】
しっかりした麦芽感、チョコレート、オーク、いちじく、オレンジ、ぶどうのタンニン、クリスマススパイス、ハーブ
【総評】
素晴らしく骨太な麦芽感と、クリスマスエールらしいスパイスが混じったフルーティさ。デリリウムはフルーティさと麦芽感が半々くらいのバランスだったが、こちらは麦芽感がデリリウムよりやや強め。その分ビールらしい飲みごたえは十分。個人的な好みで言うとデリリウムの方が特別感があって楽しかった。