クライヌリッシュ 18年 1995 cask#8669 (シグナトリー)/Clynelish 18yo 1995 cask#8669 (Signatory)

(1)特徴

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・クライヌリッシュ 18年 1995 cask#8669/Clynelish 18yo 1995 cask#8669

・クライヌリッシュ蒸溜所(シグナトリー社ボトリング)

・43.0%

・リフィルシェリー樽

クライヌリッシュは、ハイランド西部サザーランドの町、ブローラの外れにある蒸溜所です。サザーランド公爵が自身の農地で生産している大麦を使用することと、密造酒業者に対抗する目的で1819年に設立しました。その後1967年に新蒸溜所が設立され、現在までクライヌリッシュ蒸溜所として稼働し続けています。なお旧蒸留所はブローラ蒸溜所と名前を変えて1983年まで操業していました(その後閉鎖し、近年再開)。

原酒の大半はジョニーウォーカーブレンデッドウイスキーに使われており、シングルモルトとしてのラインナップでは、ボトラーズを除くとこの14年くらいしかありません。しかし中毒性の高いクリーミーな風味からファンも多い銘柄です。

今回テイスティングしたのは、リフィルのシェリー樽で18年間熟成させた1995年蒸溜原酒を、シグナトリー社がボトリングしたものです。

 

2)テイスティング

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【香り】

上品で透明感のある赤いフルーツ。シェリー、プラム、熟したリンゴ、蜂蜜、シロップ漬けのサクランボ、奥の方にシナモンやクローブ

 

【味】

香り同様上品で透明感のある甘い赤いフルーツ、オイリー、シェリー、プラム、リンゴの蜜、しっかりとした麦芽、塩気、乾いたオーキーなスモーク、燻したハーブ

 

【総評】

非常に上品なシェリー感と骨太な麦芽感、余韻の塩気とスモーキーさがややアンバランスな印象も受けるが、嫌な風味は全く無くて旨い。加水しても骨太さとフルーティさは健在で、パワフルな酒質を感じることができる。酒質に負けない分厚いシェリー感も魅力的だが、こういった麦芽の上にうっすら衣を羽織ったような感じも非常に魅力的。