(1)特徴
・ベンリアック 10年(旧ラベル)/Benriach 10 yo (old label)
・ベンリアック蒸溜所
・43%
・バーボン樽、オロロソシェリー樽、ヴァージンオーク樽
ベンリアック蒸溜所は、スコットランドのスペイサイド地方に位置する1898年設立の蒸溜所。ノンピート麦芽の使用がメインとなっているスペイサイドの蒸留所としては珍しく、ピートを強く炊いた麦芽も使用している蒸留所です。また麦芽もフロアモルティングにて発芽処理されています。
ブレンデッドウイスキーの・シーバスリーガル構成原酒として主に使用されていたため、シングルモルトとして発売されたのは1994年と後発。ただ現在では個性的で質の高い蒸留所として広く知られています。また多様な熟成樽を使用することでも知られており、2020年にリニューアルされたコアレンジ商品4つ(10年、12年、スモーキー10年、スモーキー12年)では、バーボン樽、シェリー樽、ポートワイン樽、マルサラ樽、ラム樽、バージンオーク樽が使用されています。コアレンジでここまで多様な樽を使用している蒸留所はなかなかありません。
今回レビューするのは、先述の2020年に一新される前の旧ラベルです。原酒構成は現行ボトルと同様でベンリアックらしい骨太な麦芽感やフルーティさが味わえますが、細かい風味が少し違っているように感じます。
(2)テイスティング
【香り】
バニラ、りんご、ブラウンシュガー、エルダーフラワー、シナモン、ジンジャークッキー、柑橘
【味】
ブラウンシュガー、麦芽、オレンジ、生姜、微かにオークやハーブ。ややビターさのあるコーヒーのような余韻
【総評】
現行10年よりもフローラルさが良く出ており、甘さはブラウンシュガーのシンプルな甘さ、そこに生姜っぽいスパイシーさや コーヒーのビターさのある余韻。現行の方がフルーティさが華やかで好みだが、旧ボトルの無骨ながら奥にフローラルさがあるニュアンスも良い