シュナイダー ヴァイセ ホップフェンヴァイス TAP 05/Schneider Weisse Hopfenweisse TAP 05

(1)特徴

・シュナイダー ヴァイセ ホップフェンヴァイス TAP 05/Schneider Weisse Hopfenweisse TAP 05

・G. シュナイダー&サン社、シュナイダー ヴァイセ醸造所(ドイツ)

・8.2%

ヴァイツェンドッペルボック

シュナイダーはドイツ南部ケールハイムにある家族経営の醸造所。1872年設立の歴史ある醸造所で、現在は7代目のゲオルク・シュナイダー VIがオーナーとのことです(7代目なのにVI=6なのはIIIとIVの間にマチルダ・シュナイダー女史がいたため)。かつてはミュンヘン市内にあったようですが、第二次世界大戦での被害を受けて現在のケールハイムに移動したようです。創業当時から変わらぬ製法で現在も醸造を行っているようで、特に小麦ビールカテゴリーにおいてはドイツのみならず世界を代表する醸造所です。またTAPシリーズでは通常と異なるホップや酵母を使用した実験を行っており、現在までに第11弾までリリースされているようです。

今回テイスティングしたのは、同醸造所のTAPシリーズの第5弾であるヴァイツェンドッペルボック ホップフェンヴァイスです。ドッペルボックはボック(通常のラガーより多くのホップや麦芽を用いた、高アルコールのドイツビール。飲むと雄山羊=ボックのように元気になることに由来)にドッペル=2倍という冠詞が付いていることから分かるように、非常に濃厚で甘みの強いラガービールです。TAP 5では、ホップにハラタウ伝統種とハラタウ・サファイア種を使用、通常の抽出に加えてコールドホッピングも行うことでドッペルボックに負けないホップのパンチを表現しているようです。

(2)テイスティング

【香り】

美しいフローラルさとフルーティさ、小麦のクリーミー穀物の香ばしさ、パイナップルや黄桃、洋梨やリンゴ、ハーブ、蜂蜜オレンジ

 

【味】

柔らかな小麦と穀物、濃厚な麦汁、ホップのフルーティさとフローラルさも全開、パイナップル、黄桃、オレンジやピンクグレープフルーツ、柔らかながらしっかりしたハーブのビターさ、蜂蜜オレンジ

 

【総評】★★★

美しいホップの表現力と小麦中心のクリーミーで香ばしい穀物、ドッペルボックらしい濃厚さ満点の麦汁。やや甘めだか欠点のないバランス。美しくパンチがあり、上品でありながら時々荒々しい。完成された風味だと思う。