グレンキンチー 12年/Glenkinchie 12yo

(1)特徴

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・グレンキンチー 12年/Glenkinchie 12yo

・グレンキンチー蒸溜所

・43.0%

グレンキンチーは、スコットランドのローランド地方の町、イーストロージアンにある蒸溜所。1837年にジョン&ジョージ・レイト兄弟によって設立された、比較的歴史のある蒸溜所です。現在はディアジオ社が所有しています。生産量は年間300万L弱と、ローランドでは最大規模となっています。

蒸溜所の特徴としては、仕込水に硬水を使用していることが挙げられます。通常のスコッチウイスキーでは軟水が用いられていますが、硬水を使用することで発酵過程に影響が出て、グレンキンチー独特の軽快な風味を生み出していると言われています。

今回テイスティングしたのは、グレンキンチーの12年熟成物です。グレンキンチーでは原酒の90%以上はジョニーウォーカーなどのブレンデッドウイスキー構成原酒として使われるため、オフィシャルでのシングルモルトはこの12年以外には、16年やディスティラリーエディション、ディアジオスペシャルリリースなどの限定品に限られています(比較的ある方ですが)。

(2)テイスティング

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【香り】

青リンゴ、白い花、蜜、微かにクリーム、徐々に南国フルーツ

 

【味】

麦芽、ハーブ、乾いたオーク、柑橘、花の蜜。キリッとさっぱり若い印象。加水すると乳酸やパン生地っぽさも強くなる

 

【総評】

爽やかな青リンゴと蜜、ハーブの香り。奥から南国フルーツやクリーム、徐々に乳酸やパン生地のようなニュアンスも出てくる。原酒のもつ力強さは健在で少しカドも目立つが、酒質が軽い事も相まって繊細な風味もしっかり感じられてキリッとした飲み口。