(1)特徴
・アードベッグ ウーガダール/Ardbeg Uigeadail
・アードベッグ蒸溜所
・54.2%
・バーボン樽、オロロソシェリー樽
アードベッグ ウーガダールは、アードベッグ蒸溜所のコアレンジの一つです。ウーガダールとは、アードベッグが仕込み水として引いている湖の名前で、ゲール語で「暗くて神秘的な場所」を意味しています。
TENがバーボン樽のみで熟成されていることに対して、ウーガダールはオロロソシェリー樽熟成原酒をバーボン樽熟成原酒とバッティングして作られています。そのため、バーボン樽由来のカスタードや蜜のような甘みに加えて、フルーティな甘みも加わっています。またアルコール度数も高く、スモーキーさやフルーティさといった風味がより強く感じられることが特徴です。
(2)テイスティング
【香り】
磯感のあるスモーク、カスタードクリーム、プラムやベリーのやや酸味のあるフルーティさ、灰っぽさ、オイルが塗られた革製品、メープルシロップ、カフェモカ。加水すると、温かな磯辺のスモーキーさと、焼き立ての干しブドウ入りのフルーツケーキ、練乳。
【味】
甘いミルクチョコレートと蜂蜜、スパイス、カヌレやフルーツケーキの香ばしい甘さ、オーク。飲み込むと強いスモーキーさが広がる。後味は灰っぽさとコーヒーのビターさ。加水すると、フルーツポンチのような甘みと、柑橘系の酸味、スモーキーさのバランスが調和して温かみのある味わいに。余韻は牧草を燃やしたようなスモーキーさ。
【総評】
アードベッグの中でも冬に一番ぴったりな温かみのある風味。バーボン樽に加えて、オロロソシェリー樽由来のフルーティな甘みがあり、TENと比べると甘みの幅も広く、強い。カスクストレングスではないもののアルコール度数は54.2%と高く、ピート由来の磯臭いスモーキーさや甘酸っぱいフルーティな風味も強烈に感じることができる、満足感の高い一本。 加水しても、ロックでも、ハイボールでも、奥深いアードベッグの味わいが堪能できる。