(1)特徴
・グレントファーズ 14年 (マレイ・マクデビッド)/Glentauchers 14yo (Murray McDavid)
・グレントファース蒸溜所
・57.1%
・オロロソシェリー樽でフィニッシュ
グレントファース蒸溜所は、スコットランドのスペイサイド地域にある1898年設立の蒸溜所。ジェームズ・ブキャナンらによって生産が開始されました。1985年にはウイスキー不況の煽りを受けて閉鎖されたものの、1989年に操業再開、2005年からはペルノ・リカール社が所有しています。原酒のほとんどはブレンデッドウイスキーに使用されるため、シングルモルトとしてのリリースは90年代のゴードン&マックフィル社の蒸溜所ラベルシリーズ、2000年からリリースされている15年物を除けば、インディペンデントボトラーからのリリースしかありません。
今回テイスティングしたのもマレイ・マクデビッド社がボトリングしたもので、2008年蒸溜原酒を、おそらくバーボン樽主体で熟成させた後、オロロソシェリー樽でフィニッシュを掛けた14年熟成物です。同社のベンチマーク・コレクションとしてリリースされています。
(2)テイスティング
【香り】
キャラメル、ロースト麦芽、干しブドウ、スパイス、アップルカスタード、ココアピーナッツ、ミント。少しバーボンっぽい濃厚な甘い香り。
【味】
オレンジ、マーマレード、メープルシロップ、キャラメルビスケット、ドライダークフルーツ、メントール、微かにビターさのあるロースト麦芽や藁。オイリーでほのかなスモークの余韻
【総評】★
比較的しっかりした味付けながら品もあり、かなりバランスが良い。素直な麦芽やナッツ感におそらくバーボン樽熟成の甘さ、フィニッシュのシェリー樽のフルーティさが心地いい。期待よりずっと良かった。