ブッカーズ バッチ2022-02/Booker's Batch 2022-02 The Lumberyard

(1)特徴

Booker's "The Lumberyard Batch" 2022-02 Bourbon Whiskey Review

ブッカーズ バッチ2022-02/Booker's Batch 2022-02 The Lumberyard

・ジムビーム蒸留所/サントリー

・62.2%

・6年6か月熟成

ブッカーズはジム・ビーム蒸溜所が毎年スモールバッチで発売しているプレミアムバーボン。元々はビーム家が自宅で行うパーティで、来客に選りすぐりの樽から詰めたバーボンを振る舞ったことがきっかけです。その風味の素晴らしさが評判を呼び、6代目ブッカー・ノウ氏が商品化したものです。ノウ氏は、アメリ禁酒法(1920~1933)以前に飲まれていた、熟成期間が長くかつアルコール度数が高く力強い風味のバーボンを復活させることに尽力した人物で、ジム・ビーム社のコアレンジ品であるブッカーズやノブクリーク、ベイカーズを生み出しています。

このブッカーズはその代表格で、ライウイスキーが興隆した時代をしのんで、通常のジム・ビームの2倍量のライムギを使用。熟成期間は約5~7年。アルコールの力強さがありつつ、熟成感のある滑らかで濃厚な風味を特徴としています。その風味の深さと力強さから、「クラフトバーボンの最高峰」とも呼ばれています。

今回テイスティングしたのは2022年にリリースされた2022-02です。マッシュビルはコーン77%、ライ13%、大麦10%とややコーン多めの比率となっています。ボトルには材木屋を意味するThe Lumberyardと名付けられています。これはブッカー・ノウ氏が蒸溜所に加わる前に世話になった、叔父で材木屋のジェレマイア・ビーム氏にあやかっているようです。

(2)テイスティング

【香り】

ライやコーンっぽいシャープでスパイシーな穀物感。キャラメルコーンオレンジピール、バニラ、アップルパイ、メントール、刺激的なスパイス

 

【味】

クリーミーな口あたりだが、スパイシーさが非常に鋭く強い。唐辛子や生姜や胡椒、メープルシロップ、オーク、ポップコーン、バニラ、アーモンド、炭っぽいビターさ

 

【総評】★

かなりスパイシーさの強いバッチ。香りは非常に良いが、味わうとそこまででは無い。穀物もコーンやライっぽいスパイシーな印象が前面に出ていて、キャラメルやバニラ感は決して弱いわけでは無いがやや負け気味。パンチの強さや濃厚な旨味はブッカーズの良さがしっかり。