(1)特徴
・バルヴェニー 21年 ポートウッドフィニッシュ/Balvenie 21yo Portwood Finish
・バルヴェニー蒸溜所
・40.0%
・ポートワイン樽フィニッシュ
バルヴェニーは、グレンフィディック蒸留所の第2蒸留所として1892年に創業した蒸留所で、グレンフィディック同様にスペイサイド地方に位置しています。ちなみに「バルヴェニー」はゲール語で『山の麓の集落』を意味しています。
バルヴェニーは今時珍しいフロアモルティングでの麦芽処理・ピート処理を行っていたり、バルヴェニーボールと呼ばれるネックにこぶが付いた独特の蒸溜ポッド(香り成分がじっくり抽出できるようです)を使用していたり、地味ながら真面目で個性的な蒸留所です。
今回テイスティングした21年は、バルヴェニーのオフィシャルボトルの中でプレミアム帯に位置する商品で、30年以上ポートワイン熟成として使用した樽でフィニッシュ(追加熟成)を行ったもので、1996年からリリースされています。
(2)テイスティング
【香り】
ベリー系のシュークリーム、瑞々しい白桃、サルタナレーズン、洋梨、かなりほのかなスモーク。熟しているがフレッシュなフルーツの香り
【味】
美しい甘さと穀物感。ポーチした桃、フルーツや花の蜜、ベリーやブドウのやや酸味のあるフレッシュなフルーティさ、軽くローストした香ばしい麦芽、まろやかなスモーキーさが余韻に広がる
【総評】★★
美しいフルーティな甘さと美しい香ばしい麦芽感に美しいスモーキーさ。非常に高次元でまとまった逸品。スコッチウイスキーらしい旨味が存分に詰まっている。度数の低さなど不満点はあるものの、それを差し引いてもオフィシャルボトルとしては文句なしの出来だと思う。