(1)特徴
・余市 12年 シェリー&スウィート/Yoichi 12yo Sherry & Sweet
・55.0%
・シェリー樽熟成
余市蒸溜所は、1934年に設立、ウイスキーの蒸溜はその2年後の1936年から開始されています。ジャパニーズウイスキーの始祖と言える存在です。
余市はピートが効いたどっしりした酒質が特徴となっています。ピート麦芽に加えて、下向きラインアームを持つストレートヘッド型ポットスチルによる多様な構成成分を含む蒸溜酒を使用していること、また石炭による800〜1000℃の直火高温蒸留による焦げたような香味を有していることが特徴です。
今回テイスティングした余市12年 シェリー&スウィートは、2015年にリリースされた余市12年の限定ボトルです。ほぼ毎年、余市と宮城峡から限定ボトルがリリースされていていますが、最近は12年熟成物ではなくノンエイジでリリースされています。このシェリー&スウィートもその後に再びリリースされましたが、その際はノンエイジになっています。レーズンの甘さやカカオのビターさ、穏やかなピート香が特徴とされています。
(2)テイスティング
【香り】
シェリー、メープルシロップ、バター、ティラミス、ホットケーキ、マロングラッセ
【味】
みたらし団子、塩気とスパイシーさがかなり強い、キャラメル、どっしりしたレーズン、バターサンド、焦がした樽、穏やかなスモーク
【総評】
通常の余市12年と比較するとシェリー樽由来の甘さがしっかり出ているのは勿論、ねっとりとした風味が増している。スモーキーさはやや穏やかめ。悪くは無いが、もう少しパンチの強さがあった方が余市らしい気がするので、あと一歩と言ったところ。