(1)特徴
・ラ・トラップ ボックビール/La Trappe Bockbier
・コニングスホーヴェン醸造所(オランダ)
・7.0%
・ボック
ラ・トラップはオランダのコニングスホーヴェン修道院で醸造されているトラピストエールの一つ。1996年から高齢化と人手不足で民間業者と契約し製造委託し始めたことでトラピストビールの名称やロゴの使用許可の取り消しがされたものの、引き続きコニングスホーヴェン醸造所がロゴを使用し続けたためトラピスト会と軋轢が発生。最終的には、修道士が醸造に関与する事でトラピストビールとしての地位を復活、2005年から再び正式なトラピストビールとなった経緯があります。
今回テイスティングしたのはボックビール(ドイツ発祥の、アルコール度数の高い下面発酵のラガービール)で、トラピストビールとしては唯一のボックです。瓶内でも二次発酵を行っており、ビターさもある麦芽の濃厚な風味と、ホップ由来のフルーティなアロマが特徴となっています。
(2)テイスティング
【香り】
リンゴや洋梨のタルト、干しぶどう、キャラメル、ナッツ、麦芽。落ち着いた麦芽とフルーツ
【味】
落ち着いたローストした渋い麦芽とオークとハーブ、ぶどうの皮目。甘さはほとんどなくどっしり落ち着いたビターさ
【総評】
香りはフルーティさもあるものの、味わいは伝統的なボックらしく甘さ控えめのどっしり落ち着いた骨太な風味。ボックらしいボックを飲みたいならオススメ。最近の華やかさ主流の傾向になびいていない堅実さには好感が持てる。