ビラ メッシーナ クラシカ/Birra Messina Classica

(1)特徴

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・ビラ メッシーナ/Birra Messina

・へハイネケン イタリア(イタリア)

・4.7%

・ラガー

ビラ メッシーナは、イタリア・シチリア島メッシーナで1923年から発売されているビール。ファランダ家によって創業されて、現在はハイネケン・イタリアが所有しています。

1988年のハイネケン・イタリア社が買収後は、生産拠点がシチリアから他地域へと移ります。これにシチリアで伝統を守っていたファランダ家と同家に属するトリシェレ社が反発し、2008年にハイネケン社によって手放されたシチリア工場を買収、そこでビールの生産を再開します(ビラ メッシーナの名前は使えず別の名前を使用)。この試みは上手くいかなかったものの、2014年に元トリシェレ社の従業員によってメッシーナ醸造所協同組合が設立、2015年からは初期メンバー15名によるビール生産も開始され「DOC 15」などの銘柄が導入されました。そして2019年、ハイネケン社がビラ メッシーナの新レシピを導入する際に、シチリア島マジョルカ焼きの色である青や黄色を主体としたラベルデザインに変更、メッシーナ醸造所とも協定を結び一部をシチリア工場で生産することで、ひとまずの和解に至っています。

今回テイスティングしたビラ メッシーナ クラシカは、その渦中の中心にあったビールで、香ばしい麦芽の風味に加えて、そのラベルデザイン(太陽の黄色、海や空の青色で表現)の美しさも特徴となっています。

(2)テイスティング

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【香り】

粉っぽい香ばしい穀物、柑橘、かすかにメロンっぽい瓜の香り

 

【味】

落ち着いた穀物の香ばしい風味、オレンジやレモンの柑橘感、ビターさは強くなく程よいバランス

 

【総評】

同じイタリアビールのモレッティに近く、素朴な麦芽の風味と柑橘感、軽快な余韻で飲みやすい一本。しっかりとした香ばしさはあるが、魚介料理とも合わせやすい癖のない風味。