(1)特徴
・インペリアル 22年 1990 cask#1197/Imperial 22yo 1990 cask#11972
・インペリアル蒸溜所(イアン・マキロップ社ボトリング)
・57.9%
・たぶんバーボン樽熟成
インペリアル蒸溜所は、1897年から1998年まで操業されていた、スコットランド・スペイサイド地方にあった蒸溜所。ダルユーイン蒸溜所の第2工場として設立されたものです。創業時から、ほとんどの原酒はブレンデッドモルトに提供されていていたためシングルモルトの人気があった訳ではないですが、閉鎖後に徐々に人気が高まっています。特徴としては、特に長熟で感じられるフローラルさとフルーティな甘さが挙げられます。
今回テスティングしたのは、1990年のインペリアル蒸溜所原酒を(風味から察するに)バーボン樽で22年熟成させ、シングルカスク・カスクストレングスでボトリングしたものです。ボトラーはイアン・マキロップ社(シリーズ名はマキロップチョイス)で、1953年に英国グラスゴーで操業されたインディペンデントボトラーです。
(2)テイスティング
【香り】
クリーミー、アップルパイ、煮詰めた洋梨、バニラ、塩キャラメル
【味】
刺激あるが濃厚で骨太な麦芽、バニラ、タバコのスモーキーさ、塩気のあるバター、シロップ、焦がしたオーク、ローストしたオレンジや柑橘ピール、ハーブ。余韻はオーキー
【総評】
素直な麦芽感の背後にバニラやシロップの甘さ、柑橘に穏やかな煤やタバコのようなスモーキーさがある。塩気も比較的はっきり。フルーティさはやや控えめだが、スコッチらしい落ち着いた麦芽感とスモーキーさがあり安心できる風味。個人的には華やかさ全開よりも好み。