グレンロッキー 1965 37年 Cask#1529 (ダンイーダン)/Glenlochy 1965 37yo Cask#1529 (Dun Eideann)

(1)特徴

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・グレンロッキー 1965 37年 Cask#1529 (ダンイーダン/ドゥニージュン)/Glenlochy 1965 37yo Cask#1529 (Dun Eideann)

・グレンロッキー蒸溜所 (ドナード社ボトリング)

・46.8%

・バーボン樽熟成


グレンロッキー蒸溜所は1898年、スコットランド最高峰として知られるベンネヴィスの麓の町、フォートウィリアムスに設立された蒸溜所です(不況のあおりを受けて蒸留開始は1901年)。その後戦時中の生産停止や会社売却などを経て、1953年にDCL社(現ディアジオ社)に買収されます。しかしポートエレン蒸溜所などと同様に、ディアジオ社の所有蒸溜所整理の一環で、1980年代前半に閉鎖されました。風味は強いピート香とフルーティさが特徴とされています。

今回テイスティングしたボトルは、イタリアのドナート社のブランド名です。Dun Eideannはスコットランドの首都エディンバラゲール語読みです。発音はそのままダンイーダンと書かれていることが多いですが、現地人の発音を聞く限りドゥニージュン(ドゥニードゥン)という方が近い気がします。

グレンロッキー蒸溜所の歴史については、下記のページにも詳しいので参照ください。

whiskymag.jp

(2)テイスティング

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【香り】

南国フルーツを燻したり発酵させたような香り。シロップ、穀物、ブリオッシュや蒸しパン、湿気たピート、バター、マンゴーフルーチェ、乳酸飲料

 

【味】

生姜のスパイシーさ、フルーツポンチのシロップの甘さ、ハーブ、灰、塩気、パッションフルーツ、ローストした柑橘ピール、コーヒーのビターな余韻

 

【総評】

南国フルーツを含んだフルーチェに、スパイシーさと塩気、湿気たウッドスモークや灰っぽさが加わる。口あたりも風味もねっとりした感じ。独特の癖はあるが、長熟ならではというかうまく落ち着いて調和している。ベンネヴィス蒸溜所の長熟も通じるフルーティさにピート香を足した感じ。個性的な旨さが全開。Very Good!