(1)特徴
・ランガトゥン オールドベア/Langatun Old Bear
・ランガトゥン醸造所(スイス)
・46.0%
ランガトゥン蒸溜所は、スイスのベルン州ランゲンタール村にある蒸溜所。設立は1857年と意外と長い歴史があります。ジェイコブ・バウムバーガー氏が当地にビール醸造所と合わせて設立しましたが、第一次世界大戦中の1914年にスイス政府による蒸留酒製造禁止令により閉鎖されています。その後1999年に法改正がされたことを受けて、4代目のハンズ・バウムバーガー氏がビール醸造所ごと買い戻して2007年から蒸溜所を再設立しています。ランガトゥンはランゲルタール村のケルト語名です。
今回テイスティングしたオールドベアは、ヨーロッパ産の大麦麦芽と地下水、イギリスのビール酵母を発酵に使用している以外に、モルトをブナの樹でスモークして香味を付加しているようです。シェリー樽のほかに、フランス・ローヌ地区のシャトー・ヌフ・ド・パプのシャルドネワイン樽で熟成させたウイスキーをバッティングしています。
(2)テイスティング
【香り】
バニラ、軽快な麦芽、ミント、塩気、リンゴの蜜、オレンジリキュール、ほのかに藁っぽいスモーキーさ
【味】
軽く香ばしい麦芽、オレンジリキュール、カシス、強めの塩気、燻した藁、ホワイトペッパー、若いラムっぽい青臭さのあるアルコール感。ほのかなスモーキーさが鼻に抜けて、ウッディなビターさが舌に残る
【総評】
ほどよいスモーキーさがカバーして嫌みはそこまで無いが、青々しい原酒感はまだ目立つ。少し悪酔いしそうな風味。まだまだこれからと言った印象で、風味がまとまるまで時間がかかりそうな気がした。