(1)特徴
・エンゲルスツェラー クロスターブロイ 1293er/Engelszeller Klosterbräu 1293er
・4.9%
・ラガー、ヘレス
エンゲルスツェルは、オーストリアのスティフト・エンゲルスツェル修道院で生産されているトラピストビール。修道院の設立自体は1293年と古いですが、ビール生産を開始したのは2012年と最近のことです。過去には1590年頃にビール醸造をしていた記録があるようですが、一度修道院が破壊されて(1925年にグレゴリウスという修道僧により再建)いることもあり途絶えていたようです。他のトラピストビールと比べると生産量はかなり少なく、入手がやや面倒な銘柄でもあります。
今回テイスティングしたクロスターブロイ 1293erは、2023年頃からリリースされているヘレスタイプのラガー。2012年に醸造所が再開した際に、ベルギーのトラピストビールを参考に製造を再開したものの、かつて1925~29年頃に生産していたドイツタイプのラガー、クロスターブロイ を復活させるべく2022年冬頃からレシピ復活に取り組み始め、リリースに繋がったとのことです。1293は修道院の設立年数です。オーストリアのミュールフィアテル産ホップ、長めのマッシング(麦芽糖化)によりスレンダーなボディ感を実現したとのことです。
(2)テイスティング
【香り】
【味】
ミドルボディのラガー。柑橘、柔らかい穀物、酵母、パイナップル
【総評】★
クラシカルで堅実な飲み口、風味のラガー。良い意味で派手さは無く、ビールらしい風味をしっかりと感じられる。酵母のニュアンスがなかなか良いアクセントになっている。