(1)特徴
・ジェプタ クリード ストレート フォーグレーン バーボン/Jeptha Creed Straight Four Grain Bourbon
・49.0%
・熟成期間不明
ジェプタ クリード蒸溜所は、アメリカのケンタッキー州にある2014年設立の家族経営のファーム蒸溜所。ブルース&ジョイス・ネザリー夫妻と娘オータム・ネザリーによって現在も運営を行っています。元々ケンタッキー州で5代続いていた農家で、現在も原料のコーンなどは自家栽培しているようです。
今回テイスティングした商品は2019年からリリースされている、同蒸溜所を代表するバーボンです。マッシュビルは、コーンが70%、ライが15%、小麦が10%、大麦が5%とコーン高めの比率になっています。特にコーンはBloody Butcher(血まみれの肉屋:食べた後につく赤いシミが肉屋のエプロンのように見えたことに由来)という品種で、ナッツのような甘さが特徴とされています。話によると、Bloody Butcherとnon-GMO(非遺伝子組み換え)のコーンの二種類をテスト生産していたところ、野生の動物がBloody Butcherコーンばかり食べていたことから採用したようです。
(上画像がBloody Butcherコーン。蒸溜所ウェブサイトより引用)
(2)テイスティング
【香り】
ゲラニウムやユリなどの強いフローラルさ、乾いたオークと穀物、キャラメルポップコーン、薄いバニラ、ペパーミント、セメダイン臭も通常のバーボンより強くシャープ
【味】
黒胡椒のスパイシーさ、キャラメルポップコーンやバニラの甘さ、ナツメグ、ミント、乾いたオークと穀物、フローラルさ。香りほどは独特な個性は出ていないが、それでもフローラルさがしっかり広がる
【総評】★★
強い個性を放つバーボン。ゲラニウムやユリっぽいフローラルさの強さが前面に出ており、キャラメルポップコーンやミント感、軽快でスパイシーな穀物感と相まって不思議でつかみどころの無いような風味になっている。好みではない気もしたが飲んでいて妙に癖になる、非常に面白い一本だと思う。パフュー三―な70~80年代ボウモアと一緒で、人によっては捨てたくなる風味だと思う。