(1)特徴
・スプリングバンク 12年 1990年代ボトリング/Springbank 12yo 1990's bottle
・スプリングバンク蒸溜所
・46.0%
・シェリー樽熟成
スプリングバンクの1990年代ボトリング。スプリングバンク蒸溜所は1979~87年は生産休止状態で、1987年に一部生産再開、1989年から本格的に再開となった歴史があるため、1990~2000年代の原酒が足りない状態にあり、現在は生産量こそ増加しているものの人気の高さから原酒は全く足りない状況となっています。
今回テイスティングしたのは1990年代後半に流通していた12年熟成物です。現在のスプリングバンク12年はカスクストレングスでボトリングされていますが、この時期は46%に加水されています。また90年代前半では、ラベル中央のSの時の下に書かれているアザミがすべて赤色であることから“Red Thistle”ボトル、90年代後半流通ではアザミが緑色の“Green Thistle”ボトルとなっています。前者はバーボン樽熟成原酒主体、後者はシェリー樽熟成原酒となっているようです。
(2)テイスティング
【香り】
チェリーやプラム、濃厚なシェリー、塩気、香ばしい麦芽、美しい上品な香り
【味】
塩気、チェリーリキュール、香ばしい麦芽、穏やかなピートスモーク、美しい素朴な風味
【総評】★★★
愛すべき素朴で美しい旨さ。シェリーの濃厚かつ上品な甘さとスプリングバンクらしい塩気と素朴でしっかりとした麦芽のバランスが素晴らしい。カスクストレングスではないが十分納得の旨さ。