ハイランドとグレンモーレンジ10年/ Glenmorangie 10y

 1. グレンモーレンジの特徴

(1) ハイランドについて

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ハイランドはスコットランド北部の広い一帯を指しますが、ウイスキーでの地域分けでは、スペイサイドやキャンベルタウン、アイランズを除いた地域となります(それでもひたすらだだっ広い)。自然豊かな環境下で、多様な蒸留所が点在しています。

(2) ハイランドのウイスキーの特徴

 ハイランドのウイスキーは、柔らかでフルーティー、ややドライ、といった特徴はあるものの、実際には蒸留所によって千差万別。ハイランドをさらに東西南北に分けて特徴を言ったりもしていますが、そこまで行くと各地域の代表的な蒸留所の味を言ってるだけじゃないのか、とか思ったりもします。ミルクのようにクリーミーな銘柄もあれば、潮気を感じるもの、フルーティーなもの、辛口のものまで、幅広いラインナップがあります。癖の強い特徴が無いことが特徴との言えます。

実際に、別記事にてウイスキー テイスティングマップを紹介しましたが、ハイランドウイスキー(黄色)はマップの中心付近に集中していることが分かります。そのため初心者にとっては、癖が強すぎず、ストレートでもハイボールでも頼みやすい地域とも言えます(逆にアイラとかは偏りが凄いですね 笑)。

 

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(3) グレンモーレンジの特徴

元々はビール工場だったところを、1843年にウイスキー蒸留所として蒸留を開始しました。蒸留釜(ポッドスチル)に特徴があり、非常に首の長い形をしています。これは当時資金繰りが厳しい状況下で、ジンに使用していた蒸留釜を中古で購入して使用し始めたためです。蒸留釜が長細いと蒸留中にアルコールが釜の表面に触れる時間が長くなり、その分不純物が取り除かれてすっきりとした味わいとなります。これと硬水を使用していることから、グレンモーレンジではすっきりとした柑橘風味で切れ味が良い味わいが特徴となっています。

グレンモーレンジ蒸留所はまた、樽熟成でも有名で、バーボン・シェリーだけでなくワインなどの様々な樽で熟成をかけており、多様な銘柄を販売しています(酒質が軽快であるからこそ、樽由来の味がうまく映えるのだと思います)。

 

2. グレンモーレンジ10年の特徴

 

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グレンモーレンジ10年は、グレンモーレンジ蒸留所のフラッグシップモデルでかつ、ハイランドを代表する銘柄。その爽やかな柑橘系の香りから、ストレートのみならずソーダ割りとの相性も良く、オレンジを加えた「グレンモーレンジ・オレンジハイボール」なんて飲み方が、公式でも紹介されているくらいです。

 

3.グレンモーレンジ10年のテイスティング

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【商品情報】

グレンモーレンジ10年 / Glenmorangie 10 yea

・40%

・3500円前後

 

【香り】

柑橘、やや未熟なプラム、ぶどう、ユリ、金木犀、牧草、バニラ。加水するとバニラ感がより前面に出る。

 

【味】

軽快で爽やか。オレンジやグレープフルーツのような柑橘果実と皮、 ハーブ、バニラの甘み。

 

【フィニッシュ】

バニラの甘さと柑橘の皮のような苦みが続く。くどさは無く、キレがある。

 

【総評】

夏場にサッパリ飲みたい味わい。ストレートでも美味しいですが、ロックやハイボールでも楽しみたい味わいです。味に全く癖が無いですが、ややアルコールの角があるので、個人的にはロックで注文して、途中で炭酸を足すのが楽しいのではないかと思います。