マッカラン クラシックカット 2018/The Macallan Classic Cut 2018 Edition

(1)特徴

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マッカラン クラシックカット 2018/The Macallan Classic Cut 2018 Edition

マッカラン蒸溜所/サントリー

・51.2%

・へレス産オロロソシェリー樽

 

マッカランが2017年から毎年リリースしている、毎年1人のブレンダーがそれぞれのコンセプトでプロデュースしている商品です。今回はその第2弾、クラシックカットの2018年版のレビューです。

クラシックカット自体は、かつてあったマッカラン10年カスクストレングスの代わりに位置する製品ですが、安定した品質を目指しているわけではなく、各ブレンダ―の感性に任せた多様な表現を目指しているような商品です。近年のさっぱり飲みやすい定番ラインナップとは別に、オールドファンも含めてターゲットにしたいという意図を感じられます。実際に、かつてのマッカランと比較して云々という批評は避けられないものの、概ね高評価を得ている印象を受けます。

特徴としては、カスクストレングスやノンチルフィルターという特徴を生かした、マッカラン原酒の持つ力強い風味が味わえる点が挙げられます。マッカランは12年物でも高いので、バーなどで1杯飲むのであれば、このクラシックカットから入ることもオススメしたいです。

参考として、以前にクラシックカット2020のテイスティングをした記事リンクを下記に記載します。2020年はバーボン樽も使われており、また違う側面が味わえて楽しい一本です。

 

 

(2)テイスティング

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【香り】

熟成感のあるコニャックのような濃厚な香り(VSOP~XOくらいの香り)、キャラメル、チェルシー(飴)やバタースコッチ、レーズンバターサンド。加水するとやや間延びする。

 

【味】

コニャック、蜜、麦芽、樽由来の焦がしたオークやスパイシーも感じられる。余韻は燻した牧草とスパイス。加水すると塩気とスパイシーさが強くなる。

 

【総評】

コニャックに麦芽感を足したような印象。ブドウや樽感、バタースコッチのような濃厚さがあるが、えぐみなどはなく上品。力強さと上品さと美しさが揃っていて、とても良い出来。これはロールスロイス。加水すると少し風味がぼやけてしまうので、ストレートでじっくりいきたい。