ウォーターフォード バナウアイランド エディション1.2/Waterford Bannow Island: Edition 1.2

(1)特徴

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ウォーターフォード バナウアイランド エディション1.2/Waterford Bannow Island: Edition 1.2

ウォーターフォード蒸溜所

・50%

・1stアメリカンウイスキー樽、アメリカンヴァージンオーク樽、フレンチオーク樽、ヴァン・ドゥ・ナチュレル樽で3年熟成

 

ウォーターフォード蒸溜所はアイルランド南部にある、2015年に設立されたばかりの新興蒸溜所です。蒸溜所についての解説は、以前の記事でも触れているので、詳細はそちらを参照ください。テロワールと呼ばれる、原料の産地の性質にまでこだわった生産理念を掲げていることが特徴です。

 

 

風味は、アイリッシュウイスキーの特徴である3回蒸留ではなく、スコッチと同様の2回蒸溜です。ただアイリッシュらしいすっきりとした風味もあり、アイリッシュとスコッチの中間にあるような印象です。また様々な熟成樽に由来するりんごや花の蜜のようなフレッシュでフルーティな甘さも特徴です。本記事ではウォーターフォードのバナウアイランド 1.2をテイスティングしますが、一緒にバリーモーガン 1.1のテイスティングも行ったので、併せて読んで頂ければ大麦の生産品種や農場ごとに大きく個性が違うことを知って頂けると思います。

 

liquor366.hatenablog.com

 

(2)テイスティング

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【香り】

すりおろしたリンゴ、フレッシュな草、柑橘、オーク、小麦のような香ばしさのある麦芽香、果物の皮、ミントアイス、マスカット。

 

【味】
さっぱりした蜂蜜や花の蜜。香りはフレッシュで濃厚さは感じなかったが、味わうと意外と甘が強く、とろみもある。バニラやオーク、麦芽、樽由来のスパイシーさも感じられる。

 

【総評】

すりおろしたてのリンゴのようなフレッシュさと瑞々しさが特徴的。飲み口は一転して甘く濃厚なバニラ感もある。小麦のような香ばしい麦芽の風味も強く出ており、麦芽感と言う点では、一緒にテイスティングしたバリーモーガン 1.1より明確に感じられる。バリーモーガン同様、熟成期間の短さの割には、しっかりとした旨味がありストレートでも十分旨い。