アードベッグ ドラム/Ardbeg Drum

(1)特徴

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アードベッグ ドラム/Ardbeg Drum

アードベッグ蒸溜所

・46%

・バーボン樽熟成の後、ラム樽で追加熟成

 

アードベッグ ドラムは、2019年のアードベッグ・デー限定ボトルです。バーボン樽で熟成させた原酒を、ラム樽にて追加熟成させたものです。ボトルの後ろには以下のような説明文があります。

 

アイラ島の人々は、祭りの時期になると血が騒ぎだします。今年もアードベッグ・デーの季節に向けて、盛大なお祭りが幕を開けます・・・

バーボン樽で熟成した原酒を、アメリカ大陸産のラム酒の樽で寝かせたアードベッグ・ドラム。魅惑的なアロマが早打ちのドラムの音色のように次から次へと押し寄せます。松脂や薪の煙、波しぶきといったアードベッグ特有の香りが、熟したバナナやパイナップル、ラベンダー、リコリス、バニラ、ダークチョコのアロマと踊りだし、スモーキーな余韻が長く続きます。

 

特徴は、上に掛かれている通り、アードベッグらしさにパイナップルなどのフルーツ感が加わった風味が挙げられます。

 

(2)テイスティング

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【香り】

磯辺の潮気、わかめ、ピートスモーク、りんごやオレンジ、イチジク、焼きパイナップル。アードベッグTENに比べるとスモーキーさは控えめで円く、ヨード感や完熟したフルーティさが強い。

 

【味】

蜜のような甘さと黒胡椒のスパイシーさ、ピートスモークとヨード、塩気、カスタードやバニラの甘さも感じられる。余韻は比較的長く、ピートスモークと舌がざらつくようなカカオのビターさ、熟したフルーツのまったりとしたニュアンス。加水すると、アードベッグらしい柑橘の酸味やオークの風味も良く出てくる。

 

【総評】

ラム樽由来のフルーティもあるが、基本はどっしりアードベッグ。熟成感はTENより少ない気がするが、ラム樽後熟でそれをカバーしてる印象。スモーキーでビターな余韻が長く心地良い。アンオーやウーガダールよりフルーツが熟した南国系に近く、ヨード感や塩気が強め。ただどれが好みかと言われると、ウーガダール>ドラム=アンオーの順番か。ややコスパが悪く、色々な意味で”限定物”と言う感じ。