(1)特徴
・エンゲルスツェル ニヴァード/Engelszell Nivard
・5.5%
エンゲルスツェルは、オーストリアのスティフト・エンゲルスツェル修道院で生産されているトラピストビール。修道院の設立自体は1293年と古いですが、ビール生産を開始したのは2012年と最近のことです。過去には1590年頃にビール醸造をしていた記録があるようですが、一度修道院が破壊されて(1925年にグレゴリウスという修道僧により再建)いることもあり途絶えていたようです。他のトラピストビールと比べると生産量はかなり少なく、入手がやや面倒な銘柄でもあります。
今回テイスティングしたのは、フランスの修道僧、St. Nivardにあやかり名づけられたベルジャン・ペールエールです。
(2)テイスティング
【香り】
柑橘、黄色いフルーツ、穀物。甘さと酸味のバランスが良い感じ。ベルギー酵母由来のフローラルさや白粉っぽさも
【味】
ローストした麦芽やオーク、クローブ、ローストした柑橘と柑橘ピール。余韻はオークやハーブのしっかりめのビターさ
【総評】
ロースト穀物やオーク感がかなりしっかり強めで、派手さはなく実直な風味。トラピストエールというより、通常のベルギービールにありがちな香味で安心して飲める。安心して飲める美味しさはあるが、少し特徴には欠ける。