エンゲルスツェル べノー/Engelszell BENNO

(1)特徴

エンゲルスツェル べノー/Engelszell BENNO

・スティフト・エンゲルスツェル修道院オーストリア

・6.9%

・トラピストエール、デュッペル、アンバーエール

エンゲルスツェル ベノーは、オーストリアのシティフト・エンゲルスツェル修道院で生産されているトラピストエールのデュッペル。修道院の設立自体は1293年と古いですが、トラピストビールの生産を開始したのは2012年と最近のことです。過去には1590年頃にビール醸造の記録があるようですが、一度修道院が破壊されて(1925年にグレゴリウスという修道僧により再建)いることもあり途絶えていたようです。他のトラピストビールと比べると生産量はかなり少なく、入手がやや面倒な銘柄でもあります。

今回テイスティングしたのは、同醸造所が初めてリリースしたビールで、蜂蜜が使用されていることが特徴のデュッペル(アンバーエール)です。

(2)テイスティング

【香り】

綺麗な赤褐色、キャラメル麦芽、明るい赤いフルーツ、ワイン、イチゴジャムやキャンディ。甘さはライトで重くない

 

【味】

程よい軽快さのローストした麦芽やハーブ、イチゴやラズベリーのキャンディ、マヌカハニー、赤ワインぽさもある。透明感のある風味と余韻

 

【総評】

トラピストピールとしては珍しい透き通った風味で、麦芽感はしっかりしているがどっしり重くは無く、トラピストエールとしてはかなり軽め(ビールとしてはミディアムくらいで、フルーティさがやや強め)で、奥の方にマヌカハニーっぽいハーバルな蜂蜜感もある。赤ワインっぽいベリー感は特に特徴的。同じトラピストビールでも重いものを色々試した後に飲むと、そのコントラストが面白い。