(1)特徴
・ロングロウ レッド 15年/Longrow Red 15yo
・スプリングバンク蒸溜所
・51.4%
・バーボンバレル樽で11年間熟成後、フレッシュピノノワールバリック樽で4年追加熟成
スプリングバンク蒸溜所のヘビーピーテッド麦芽(50-55ppm)を使用した銘柄であるロングロウ。蒸溜方法もスプリングバンクとは異なり2回蒸溜を採用しています。銘柄名はかつてキャンベルタウンでピーテッドウイスキーを生産していたロングロウ蒸溜所(1890年代に閉鎖)に敬意を払ってつけられています。ノンエイジ品のほかに18年や21年、ロングロウ レッドなどが定期的に販売されています。ワイン樽熟成原酒を使用したロングロウ・レッドも2012年頃からほぼ毎年リリースされており、スモーキー&フルーティな風味から、スプリングバンク蒸溜所のラインナップの中でも人気の高い商品となっています。
今回テイスティングしたのは、2022年にリリースされたロングロウレッド15年で、バーボンバレル樽で11年熟成させた原酒を、ニュージーランド産フレッシュピノノワールバリック樽で4年追加熟成させたものです。昨年5月に開催されたオンラインテイスティングでは「バーボン樽とシェリー樽で11年熟成させた原酒をバッティングさせてからピノノワール樽で追加熟成」させていたので、記載ミスか、もしくは微妙に構成を変えてきたものと思われます。
なおオンラインテイスティングの感想は下の記事を参照ください。
(2)テイスティング
【香り】
キャラメル、ドライレーズンやコニャック、プルーンジャム、オーク、レザースモーク
【味】
ぶどう、ウッドスモーク、オーク、スポンジケーキ、塩気、メープルシロップ、オイリーでクリーミー。余韻にかけて燻したハーブとオーク
【総評】
1年前のサンプルから熟成感が増して、上品な落ち着きも出ている。スモーキーさはローカルバーレイの方が強いくらい。個人的にサンプルの方が肉肉しさやベリー感が強くてかつパワフルで良かったが、これはこれでいぶし銀といった風味。流石ロングロウレッドという旨さ。
ただ正直言うとサンプル段階から想像していた到達点よりはぐっと下回る・・・ロングロウレッドでは長熟あたるのでかなり期待していたが、過去のもう少し若いものの方が好みに近かった。とは言え個人的には好みの系統で満足