(1)特徴
・ウィルダネス トレイル バーボン/Wilderness Trail Bourbon
・ウィルダネストレイル蒸溜所
・50.0%
ウィルダネス トレイル蒸溜所はアメリカ・ケンタッキー州にある、2013年設立の新興蒸溜所。元々バンドを組んでいたShane BakerとPat Heistによって設立されました(Shane一家は1940年代からバーボン蒸溜に携わっていたとのこと)。
蒸溜所の特徴としては、「スイートマッシュ」と呼ばれる製法を採用していることです。「マッシュ」はバーボン生産時に使われるすり潰した穀物のことで、バーボン生産では、古いマッシュを次回生産時に加える「サワーマッシュ」という方法が一般的です。一方「スイートマッシュ」では、新しいマッシュだけを使用する製法で、これによりpH値が高くなり、サワーマッシュとは異なった風味が加わると言われています。
熟成年数は4年以上で、将来的には6~8年熟成のものを中心に添えたいと考えているようです。
今回テイスティングしたバーボンは、ボトルド・イン・ボンド(熟成4年以上、アルコール度数50%)でボトリングされたものです。マッシュビルはコーン64%、小麦24%、大麦12%と、小麦が比較的多く、ライ麦が含まれていない点が特徴です。
(2)テイスティング
【香り】
生キャラメルと微かなメープルシロップ、バニラ、茹でたコーン、オーク、シナモン、
【味】
オイリーな甘さと鋭いスパイシーさ。バター、穀物、メープルシロップ、生姜、燻したハーブ、オーク。余韻は生姜とオークが長引く
【総評】
スパイシーさと樽感が強く主張していて、やや原酒の若さを感じる。素直で力強い、バーボンらしい風味。ライは含まれていないがどことなくライっぽいスパイシーさがある(香りはコーン中心)。ストレートでじっくりというよりも、ロックやカクテルベースで活躍できる印象。