(1)特徴
・デリリウム トレメンス クリスマス/Delirium Tremens Christmas
・ヒューグ醸造所(ベルギー)
・10.0%
・ウィンターエール、クリスマスエール
ヒューグ醸造所は、ベルギーの東フランデレン州メレにある醸造所。1906年にレオン・ヒューグ氏が既にあったメレ醸造所を買収して、生産を開始したとのことで、買収前の歴史も含めると1654年からビール作りを行っているとのことです。フルーツビールを含む30以上の個性的な銘柄を醸造しています。
デリリュウム トレメンスは、オランダ語で「アルコール中毒時の震え」を意味します。またピンク色の像のイラストが特徴ですがこれは英語で「Seeing pink elephants」というアルコールによる酩酊時や麻薬使用時に起こる幻覚症状の婉曲表現に由来します。まさにクリスマスに身も心も歓喜に震える風味となっています。
今回テイスティングしたのは2000年から毎年発売しているウィンターエール。5種類のスパイス、3種類のフランス産ダークモルト、ベルギー産ホップを使用した赤褐色のエールで、濃厚な麦芽とフルーティさ、クリスマススパイスの温かい香りが特徴です。
(2)テイスティング
【香り】
明るいカラメル、ベリー、桃、琵琶、クリスマススパイス、奥に柑橘
【味】
丸みがあってクリーミー。濃厚な麦汁、濃厚なフルーツシロップ、スパイス、ローストしたオレンジやビーチ
【総評】
非常にフルーティさが濃厚ながら、しっかりとした麦芽の主張が感じられて正統派な風味。そこにフワッと被さってくるクリスマススパイスも素晴らしく、絶妙なバランス。クリスマスエールの中では、個人的には1、2位を争うくらい好みの風味。