(1)特徴
・ラフロイグ 25年 2020年リリース/Laphroaig 25yo 2020 Release
・ラフロイグ蒸溜所
・49.8%
・バーボン樽熟成
ラフロイグ蒸溜所が毎年リリースしている25年熟成物。基本的にはバーボン樽で25年以上熟成させた原酒を使用しています(年によってはシェリー樽もバッティング)。ラフロイグの長熟物と言えば18年は終売、不定期に16年物や30年オーバーのものが発売されていますが、定期的に供給されているものとしては最長熟にあたります。”容易に入手可能な”という文言を付ければ、アイラモルトの中でも最長熟に相当すると思います(他にカリラ25年やボウモア25年が入手可)。年によって風味は異なりますが、共通点として円熟したピート香にフルーティな風味が挙げられます。
今回テイスティングしたのは2020年リリースのもので、アルコール度数は49.8%、バーボン樽で熟成させた原酒を使用しています。
(2)テイスティング
【香り】
かなり円やかで湿ったオークのスモーク、バター、ローストした柑橘やパイナップル。加水するとマジパンのような甘い香りも強くなる
【味】
炭火、灰、ローストしたパイナップル、オレンジ。ピートスモークは奥からじわじわ広がってくる。やや塩気がある余韻。加水すると柑橘ピールのような酸味とビターさが増す。
【総評】
温かみのあるピート香の奥にパイナップルや柑橘がある。炭火や灰っぽさや、塩気も徐々に増してくる。灰っぽいピートに南国フルーツが加わったバーボン樽熟成のラフロイグ25年物らしい骨太な風味だが、全体的にやや柔らかく一本調子な気もする。個人的にはもう少しピートの力強さかフルーティさに寄ってほしい所で、2021年の方が好み。どっちも旨いけど。