アードモア 1977 サマローニ35周年 2003ボトル/Ardmore 1977 Samaroli 35th Anniversary, bot.2003

(1)特徴

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・アードモア 1977 サマローニ35周年 2003ボトル/Ardmore 1977 Samaroli 35th Anniversary, bot.2003

・アードモア蒸溜所(サマローニ社ボトリング)

・45.0%

 

アードモア蒸溜所は1898年設立、ハイランド地方北東部(スペイサイド地方のすぐ東隣)アバディーンシャーにある蒸溜所です。ブレンデッドウイスキーティーチャーズの原酒供給用として生産が始まった経緯があります。なお現在はビーム・サントリー社が所有しています。スモーキーでピートの効いた風味が特徴です。またオフィシャルボトルは基本的にノンチルフィルターでの瓶詰を行っており、原酒の持つ風味を存分に味わうことができます。

サマローニ社は1968年創業で、スコットランド以外では初のインディペンデントボトラーです。値段は高いので手が出しにくいですが、クオリティの高さから高い人気を誇っているブランドです。今回テイスティングしたのは、サマローニ社の設立35周年のための記念ボトルで、アードモアの約26年熟成物、シングルカスクのボトリングです。

 

(2)テイスティング

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【香り】

洋梨やリンゴ、リンゴの蜜、フローラルさ、埃や古本っぽいくぐもったスモーク、麦芽、ワクシーさ、徐々に乳酸ぽさも出てくる

 

【味】

麦芽、カラメル、リンゴ、洋梨、焦がしたオーク、微かなスモークとワクシーな余韻

 

【総評】

ややワクシ―なスペイサイド系のフルーティさ、埃や古本っぽい篭ったようなスモーキーさがある。時間を置くとさらに独特なスモーキーさが引き立ってきて、乳酸っぽい酸味も出てきて楽しい。こういう埃っぽいスモーキーさは内陸系の長熟モルトでちょこちょこ感じられるが、今回のような綺麗でフレッシュなフルーティさが同居しているのは初体験。シングルカスクでこういう樽を見つけてくるなんて、さすがサマローニの記念ボトルだと感心。