(1)特徴
・秩父 パリエディション 2019/Chichibu Paris Edition 2019
・50.5%
・ミズナラホグスヘッド樽 x1、バーボンバレル樽 x6
イチローズモルト秩父蒸溜所が毎年リリースしている海外向けエディションで、パリの酒小売のラ・メゾン・ド・ウイスキー社向けにリリースしているパリエディションの2020年リリース物です。年によって特徴が違うのですが、概ねパリエディションがバーボン樽原酒を主体にミズナラ樽原酒やシェリー樽原酒を加えたもの、ロンドンエディションはバーボン樽原酒、アメリカエディションはピーテッド原酒というような傾向があります。
(2)テイスティング
【香り】
ねっとりした甘い香り。生クリーム、アメリカチェリー、プラム、塩キャラメル、桐ダンス、コーヒー、シナモン
【味】
甘く滑らかは生クリーム、シロップ、乾いた木、軽くローストした麦芽、シナモン、コーヒー、余韻はスパイシー
【総評】
フルーティさは控え目で、どちらかと言うと生クリームやシロップのような甘さが主体。ミズナラ樽由来のウッディさも感じつつ、奥からシナモンやコーヒーが出てきて、最後はややスパイシー。相変わらず素晴らしい出来で、ロンドン・パリ・USエディションの中では(年によるだろうが)パリが一番好み。秩父らしい上品な”和”の風味を感じられる。
イチローズモルト全般に言えるが、年数に対するクオリティは素晴らしいが、もともとやや割高なうえに供給不足でなお入手できない点が残念。