クロフテンギア 2005 16年 (インフリークエント・フライヤーズ)/CROFTENGEA 2005 16yo (Infrequent Flyers)

(1)特徴

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・クロフテンギア 2005 16年 (インフリークエント・フライヤーズ)/CROFTENGEA 2005 16yo (Infrequent Flyers)

・ロッホローモンド蒸溜所

・56.4%

・ペドロヒメネスシェリー樽

 

ロッホローモンド(ロックロモンド)蒸溜所は、1966年設立のローランド(ハイランドとの境目部分)に位置する蒸溜所。元々は1814年にリトルミル蒸溜所の第二蒸溜所として設立されたものが、一度の閉鎖を経て再開したものです。3回蒸溜のリトルミルと同じく軽快な酒質を実現させるべく、ストレートネックのポットスチルを使用して2回蒸溜する手法を採用しています。また同蒸溜所はグレーンウイスキーやピーテッドモルト、ノンピーテッドモルトなど多様な原酒を生産しており、シングルモルトだけでも下記のような種類があります。

・クロフテンギア

・インチモーン

・クレイグロッジ

・オールドロスデュー

・グレンダグラス

・インチマリン

・ロッホローモンド

今回レビューしたクロフテンギアはその中でも強いピートの風味が特徴な商品です。

またボトリングしているのはインフリークエント・フライヤーズ社で、グレンアラヒーのブランド向上などでも有名なウイスキープロデューサーのビリー・ウォーカー氏の息子アリスター・ウォーカー氏が2018年に創業したインディペンデントボトラーで、近年注目を集め始めているボトラーで。

(2)テイスティング

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【香り】

湿気たようなウッドスモーク、少しの塩気、オイリーさ、コニャックのぶどう、奥からバニラの甘さ

 

【味】

口に含むとピート香が良く開く。ピートスモーク、レザー、バニラ、ぶどう、オーク、フローラルさ。サラッとした甘さで少し塩気がある。余韻は麦芽と花の蜜

 

【総評】

素晴らしい出来。香りの段階ではシンプルなピートスモークとPXシェリー由来のブドウ感のシンプルな構成も、飲み込むとレザー感もある複雑なピート香に、ブドウやバニラ、花の蜜や麦芽感が次々と押し寄せてくる。ほのかな塩気も全体を引き締めていていいアクセントになっている。