(1)特徴
・クラガンモア 2008 ディスティラリーED/Cragganmore 2008 Distillers Edition Bot.2020
・クラガンモア蒸溜所
・40%
・ポートワイン樽で3~6か月追加熟成
クラガンモア蒸溜所は1869年設立、スペイサイド地方にある蒸溜所です。クラガンモアはゲール語で「突き出した大きな岩」を意味します。現在はディアジオ社が所有しています。主にホワイトホースなどのブレンデッドウイスキーに使用されており、シングルモルトとしてのリリースは余りありません。蜂蜜や紅茶、オレンジやナッツの風味が特徴とされています。
今回テイスティングしたものは、クラガンモアのディスティラリー・エディションで、2020年にリリースされたものです。12年間バーボン樽などで熟成させた原酒を、ポートワイン樽で3~6か月追加熟成させたものです。ディアジオ社は所有するタリスカーやオーバンなどでも毎年ディスティラリー・エディションを発売しており、通常のコアレンジと違った風味が楽しめます。
(2)テイスティング
【香り】
熟したリンゴ、洋梨、香ばしい麦芽、ベリー、スモークハム、ミント。加水でトロピカルフルーツや乳酸ぽさも出てくる
【味】
塩気強め。蜂蜜、柑橘、リンゴタルト、タンニン強めのぶどう、カラメル、シナモン、コーヒー、ナッツ、ベリー、タバコ、微かにスモーキーさもあり。余韻は微かなスモーキーさ、紅茶のタンニン、オーク
【総評】
フルーティながら骨太でしっかりした分厚い風味。リンゴタルトのフルーティさと蜂蜜、やや強めの塩気、樽由来のブドウやシナモンやナッツもしっかり出ている。奥に微かにスモーキーさもある。余韻の紅茶葉のタンニン感とスモーキーさも強すぎずビターすぎず、力強くも良いバランス。午後のティータイム感のある風味。