(1)特徴
・アデルフィ インチガワー 2007/Adelphi Inchgower 2007
・インチガワー蒸溜所/アデルフィ社ボトリング
・58.7 %
インチガワー蒸溜所は、1871年設立、スペイサイドに位置する蒸溜所。原酒のほとんどは、ベルやジョニーウォーカーなどのブレンデッドウイスキーの構成原酒として使われており、シングルモルトとしてのリリースはディアジオ社の『花と動物シリーズ』のほかに、インディペンデントボトラーからのリリースでたまに見かける程度です。
今回テイスティングしたのは、インディペンデントボトラーのアデルフィ社から2021年にリリースされたもので、2007年蒸留後にペドロヒメネスシェリー樽で13年間熟成されたものです。
(2)テイスティング
【香り】
カカオ多めの生チョコレート、チェリーリキュール、 レーズン、ローストしたプラム、マーマレード、マジパン、カモミール
【味】
シェリー、ハーブ、煮込んだチェリーシロップ、イチゴジャム、軽くローストしたオーク、シナモンやスパイス、微かなスモーキーさ
【総評】
香りは濃厚でクリーミーな赤いフルーツとチョコレート、味わいはそこにスパイシーさやオークが加わる。アデルフィらしい上品かつ濃厚な風味。加水してもバランスが全く崩れない点は流石としか。花と動物シリーズからは2段も3段も上に感じる芳醇さ。