ブルックラディ ベアバーレイ 2010/Bruichladdich Bere Barley 2010

(1)特徴

f:id:Liquor:20210703222639j:plain

・ブルックラディ ベアバーレイ 2010/Bruichladdich Bere Barley 2010

・ブルックラディ蒸溜所

・50.0%

 

ブルックラディ蒸溜所が近年、定期的にリリースしているベアバーレイシリーズ。ベアバーレイと呼ばれる大麦の古代種(5000年前から存在)を使用しています。ベア種自体は約5千年前から存在しており、かつてのスコッチウイスキーでは主要な大麦として使用されていました。しかし大麦からとれるアルコール収率が悪かったり栽培が難しかったりと言った理由から、新しい品種に入れ替わってきて、現在ではスプリングバンクなどの一部蒸溜所でしか使用されていません。

今回てテイスティングしたのは、2010年蒸溜・2019年ボトリングの8年熟成物です。全てベアバーレイを使用した原酒を、アメリカンオーク樽で熟成したものです。

 

(2)テイスティング

f:id:Liquor:20210703222713j:plain
 

【香り】

蜂蜜、白い花のフローラルさ、レモンケーキ、柑橘の皮入りのマーマレイド、洋梨、微かにココナッツやバニラ 。加水するとリンゴやキウイのような酸味のあるフルーティさも加わる

 

【味】

ややオイリーで骨太。麦芽シロップの甘さ、桃、リンゴの蜜、キャラメル、チョコレート、バニラ。余韻はシナモンやオーク 。加水しても麦芽の風味と甘さ、オーク感のバランスが乱れず旨い

 

【総評】

骨太な麦芽感がありつつ、蜂蜜やフローラルさがかなり強く非常に華やか。飲みごたえあり、加水しても麦芽のパンチ力とフルーティさとフローラルさ、オーク感のバランスが崩れず、ずっと旨い。麦芽種が違うとここまで風味が異なるのかと認識させてくれる一本。ブナハーブンで感じるようなフルーティさやフローラルさに共通するところがあり、アイラモルトのノン・ローピートの特徴なのかとも思える。やや値段が高いが、アルコール度数が50%と高く濃厚で、かつこの飲みごたえを考えると、コスパは悪くない。