ダフトミル 2006 シングルカスク/Daftmill 2006 Single Cask for The Good Spirits Co.

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(1)特徴

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・ダフトミル 2006 シングルカスク/Daftmill 2006 Single Cask for The Good Spirits Co.

・ダフトミル蒸溜所

・54.8%

・バーボン樽

 

ダフトミル蒸溜所は、エディンバラ北部の町ファイフに2005年に創業された蒸溜所。創業者は、ファイフにて大麦生産を行っていたフランシス・カスバートとイアン・カスバート兄弟。農場の農閑期である夏・冬のそれぞれ2か月にのみ蒸溜を行うという、昔ながらのファームディスティラリーです。勿論原料も自社農場で生産した大麦を使用しています。年間生産量は約2万リットルと少量で、年2回のサマーバッチとウインターバッチ、たまにシングルカスクの限定品を販売するのみとなっています。2018年の発売以来、瞬く間に人気蒸溜所となり、現在も発売後即完売を繰り返しています。

同じローランド地方にあったローズバンクのような風味を目指していることもあり、上品で華やかな風味が特徴です。

今回テイスティングするボトルは、2020年にイギリスThe Good Spirits社向けにボトリングされたシングルカスク品で、バーボン樽で約14年熟成されたものです。

 

なおダフトミルの通常バッチについてのレビューは下記を参照ください。

 

(2)テイスティング

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【香り】

レモンやライムのやや尖った柑橘、干し草やミント、メントール、カスタード、オレンジ、すもも。

 

【味】

ややビターで草やオークを感じる。アルコール度数に相応しい刺激がある。やや金属感のある硬い柑橘の酸味、オレンジ、麦芽、オーク、黒胡椒や生姜のスパイシーさ。加水すると、やや甘みとオーク、ビターさがより出てくる。余韻はメントールのような清涼感とオーク。

 

【総評】

かなり清涼感あるハーブや草っぽい風味の強い一本。ローランドらしい軽快な酒質に、カスクストレングスらしいパンチもある青々しい風味。甘みは抑えめ。やや飲み口が固いので時間を置きたい(時間を置くと、甘い風味が良く開いてくる)。ストレートならじっくり時間をかけて、もしくは加水したりロックで楽しみたい一本。シングルカスクならではの癖がやや強く、コスパは少し悪い気がする(もともと高いのが更に高く、それなら通常の夏冬バッチで良い気もする)。