（１）特徴
・オスロスク 10年(花と動物シリーズ)／Auchroisk 10yo(Flora and Fauna)
・オスロスク蒸溜所
・43%
オスロスク蒸溜所は、1974年設立のスペイサイドに位置する蒸溜所です。「オスロスク」という初見でまず読み方が分からない名前は「赤い流れを渡る浅瀬」を意味するゲール語に由来します。
その大半の原酒は、J&Bなどのブレンデッドモルトに使用されています。かつてはシングルトンと言う名前でシングルモルトが発売されて人気を博していましたが、ディアジオ社買収後は、シングルトンは別の蒸溜所（ダフタウン、グレンオード、グレンダラン）の原酒が使われています。そのため現在発売されているオスロスク蒸溜所のシングルモルトは、今回テイスティングするディアジオ社の『花と動物シリーズ』のほか、一部のインディペンデントボトラーズに限られています。
シェリー樽原酒とバーボン樽原酒をバッティング後、更に熟成させるダブルマリッジ製法を採用しており、麦本来の風味のほかに、上品な甘さや樽由来のタンニンやナッツ感が特徴となっています。
（２）テイスティング
【香り】
レーズン、ナッツ、菓子パン、バタービスケット、くるみ、ブランデー、ミント
【味】
麦芽の素朴な風味、オーク、蜜の甘さ。焼き立てのパン、ミント、ビターなカラメル、フレッシュなレーズン、ブドウの皮目、タンニン。加水するとスパイシーさが増す
【総評】
素朴な麦芽の風味が楽しめる一本。シェリー樽由来のブドウ感もはっきりと感じられて、すべての要素が上品かつ控えめで、良く調和が取れている。大きな特徴は無いが、癖が無くどのシチュエーションでも楽しめる、素直な風味。
