デュベル/Duvel

(1)特徴

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・デュベル/Duvel

・デュベル・モルトガット醸造所(ベルギー)

・8.5%

・エール

デュベルはベルギーのデュベル・モルトガット醸造所で作られているエールビール。『デュベル』は『悪魔』を意味しています。当初はビクトリーエールと言う名前だったが、これを飲んだ友人で靴屋のバン・デ・ワウワーが「まさに悪魔だ(nen echten duvel)」とコメントしたことから、デュベルに商品名変更したことに由来しています。そのエピソードもあり、現在でも「世界一魔性を秘めたビール」とも呼ばれています。

当時の酵母を現在でも使用し続けており、また瓶詰め後に24度の貯蔵庫で10日間瓶内熟成し、さらに5~6度で6週間低温熟成されています。この熟成の影響もあり、ビール本来の芳醇で濃厚な風味が味わえる、ビルギービールを代表する一本です。

(2)テイスティング

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【香り】

微かな柑橘、大麦に加えて小麦のような香ばしさ、コリアンダー系のハーブ、メロン

 

【味】

薄い色から想像できないくらい濃厚なコク、麦の香ばしさと旨味、オレンジ、ハーブのビターさ、微かにコリアンダーやシナモン、細かい泡と滑らかな口当たり。

 

【総評】

芳醇、濃厚でありながら重すぎず、麦の香ばしさと滑らかな泡と細かい炭酸。すべてのバランスが高レベルで絶妙。素晴らしい以外の言葉が出ない。ビールとはかくあるべきと思える風味。

 

ベルギービールを飲み始めた時、衝撃を受けたビールの一つ。色合いは薄く、発泡酒のように淡白な風味かと思いきや、濃厚で深みのある風味がガツンと来る。同じ原料を使っていながら、どうやったらこんなに複雑な風味になるものかと驚くばかりだった。今でも、個人的に『ザ・ベルギービール』と指標になっている商品。日本のビールに飽きた人はぜひ試してほしい一本。