アムルット フュージョン/Amrut fusion

(1)特徴

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・アムルット フュージョン/Amrut fusion

・アムルット蒸溜所

・50%

アムルット蒸溜所は、1948年創業、インド南部のカルナータカ州バンガロールに位置する蒸溜所。海抜914mという高所に位置しており、熱帯地方にも関わらわず比較的過ごしやすい気候条件の場所です。とは言えスコットランドに比べると平均気温が高く、エンジェルズシェア(年10~16%)はスコットランドの約3倍の速度となっています(樽由来の成分の溶出や濃縮が速くなるのであって、原酒そのものの変化はそこまで進む訳では無いので、熟成が3倍で進むかと言われると少し違います)。

アムルット蒸溜所では、スコットランド産のピーテッド麦芽を使用した原酒と、インド産のアンピーテッド麦芽を使用した原酒があります。本製品は、それぞれの原酒を4年間熟成した後、ピーテッド原酒25%:アンピーテッド原酒75%でバッティングさせ、その後3か月追加熟成させたものとなっています。西洋と東洋の要素が融合したことから、フュージョンと名付けられています。

風味は、ほどよいピート香とバニラの甘みに加えて、独特の香辛料のようなスパイシーさが特徴です。

 

(2)テイスティング

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【香り】

オーク、カスタード、蜜、黄桃、マンゴー、黒胡椒、シナモンやクローブ、スパイス、ミント、スモークした紅茶。加水すると、リンゴ感も出る。

 

【味】

香辛料のスパイシーさ、カスタードやバニラの甘み、軽く焦がしたオーク、オレンジ、麦芽。余韻はオークとほのかなスモーキーさ。 加水すると、滑らかな生クリームクレープ。

 

【総評】

樽感が力強い。樽由来のオークとスパイシーさ、カスタードの甘さがそれぞれ際立つ。余韻もスパイシーさが際立ち、いかにもインドと言った趣なのが面白い。繊細な風味と言うよりもガツンと力強さを感じさせてくれる風味。スコッチには無い風味で面白い。50%というアルコール度数も、加水しながら楽しむことを考えるととても良い具合。