ラガヴーリン 12年 ディアジオ2020年リリース/Lagavulin 12yo Diageo Special Released 2020

(1)特徴

f:id:Liquor:20210405053842j:plain

ラガヴーリン 12年 ディアジオ2020年リリース/Lagavulin 12yo Diageo Special Released 2020

ラガヴーリン蒸溜所

・56.4%

アメリカンリフィルオーク樽

 

ディアジオ社が、自社保有の蒸溜所を中心に毎年リリースしているスペシャルリリースのうち、2020年にリリースされたラガヴーリン蒸溜所の商品です。ラガヴーリンは、コアレンジ品では16年物、ディアジオスペシャルリリースで12年物が、後は不定期で8~20年物(たまにもっと長熟もありますが)がリリースされています。勿論他のインディペンデントボトラーによるリリースもありますが、近年の原酒不足のあおりを受けて、オフィシャル(+ディアジオ)以外のリリース量が少し減っている印象があります。

 

今回テイスティングするのは、2020年リリースのディアジオスペシャルリリース、ラガヴーリン12年です。ラガヴーリンと言えば、16年のドッシリとした熟成感が人気ですが、毎年発売されるこの12年物では、時に荒々しく、時に甘く、時に煙たく、年によって特色が違っていて、ボジョレーヌーヴォ―のような楽しみ方ができる一品です。

 

(2)テイスティング

f:id:Liquor:20210405053919j:plain

 

【香り】

ヨード感のある磯の香り、スモーク、良く手入れをしたオイリーなレザー、完熟フルーツ、きもも、エルダーフラワーのような白い花のフローラルさ

 

【味】

ヨードの強い甘臭さ。シロップ、桃やオレンジの缶詰め、樽由来のスパイス、スモークとタール、オーク、味噌や麹のような熟成感、。微かにバニラの甘み。加水すると塩気が増す。余韻はスモーク、灰、柑橘。

 

【総評】

16年に比べるとヨード感が強い。香りはフルーティさとエルダーフラワー、味はかなり甘いフルーツ缶とスパイス。まさに甘臭い一本。フルーティさも完熟フルーツやトロピカルフルーツのような癖のある系統。あまり普段のラガヴーリンではない風味で面白い(個人的な好みでいうと、そこまで好みではない=ラガヴーリンに求めている風味ではない気もするが、ピートの強さは16年より好み)。