(1)特徴
・アラン 25年/Arran 25yo
・ロックランザ蒸溜所
・46%
・バーボン樽65%、シェリー樽35%。最後の12か月をシェリーホグスヘッド樽で追加熟成
ロックランザ蒸溜所は1995年創業、アラン島にある蒸溜所です。癖の強くないフルーティな風味が特徴で、近年人気が高まってきているシングルモルトの一つです。今回テイスティングしたのは、そのロックランザ蒸溜所が創業25年を記念して、2021年に満を持して発売した最長熟となる25年熟成物です。
(2)テイスティング
【香り】
カスタード、ブランデー、濃厚なぶどうやプラム、アメリカンチェリー、生クリーム、後ろの方にオークやスミレ系のフローラルさ。加水すると、10年でも感じたリンゴや梨っぽさ、焦がしたキャラメルが出てくる。
【味】
とても濃厚で滑らかな口当たり。バターキャラメル、ブランデーで感じる濃厚なブドウ、麦芽、ベイリーズ系の生クリーム。余韻はオーク。加水すると軽やかなフルーツと蜜もさらに良く出てくる。
【総評】
10年と同じ延長線上にある風味で、ブランデーのような濃厚なブドウやカスタード感が強く感じられる。アランらしい素直なコクのあるフルーティな熟成感で、どんなシチュエーションでも楽しめそう。
一つ欠点としては値段がやや高い事か。癖が無いことは、悪く言えば他の銘柄でも代替が効くとも言えるので、(例えばスプリングバンクやアードベッグなどの唯一無二の風味を持っているものと比較すると)この値段を出す価値があるのか迷いどころ。とはいえ、個人的にアランに期待する素晴らしい風味が楽しめたので大満足です。