(1)特徴
・アラン 10年 新旧ラベル/Arran 10yo new&old label
・ロックランザ蒸溜所(旧アラン蒸溜所)
・46%
・バーボン樽、シェリー樽
アラン10年は、アラン島のロックランザ蒸溜所を代表する一本です。2020年からボトルデザインだけでなく構成原酒も変更されており、このリニューアルを期に一気に人気が高まった蒸溜所でもあります。バーボン樽とシェリー樽由来のバランスの良いフルーティさと、癖のない酒質が特徴です。
ロックランザ蒸溜所は1995年創業で、まだ長熟物はそこまで多く出ていませんが、この10年物を軸に、今後の期待もかなり高くなっています。
以前に旧ボトルのアランはテイスティングしたのですが、今回はせっかくなので新旧アラン10年を比較テイスティングしました。旧ボトルは開栓後すこし時間が経っているので、良い条件とは言えませんが、参考になれば幸いです。
(2)テイスティング
①新ラベル
【香り】
ブドウ、リンゴ、和梨、バニラ、生クリーム、香ばしい麦芽、ミント。加水するとフレッシュなリンゴ感が増す。時間を置くと麦芽と蜜感が強くなる。
【味】
カスタード、生クリーム、麦芽、リンゴの蜜、シェリー、カフェモカ。加水するとオークやビターさが強くなる。
②旧ラベル
【香り】
新ラベルではそこまで立たないフローラルさ、リンゴや和梨、蜜、麦芽、アップルパイ
【味】
新ラベルよりもシェリー感が少なく、甘さがこってりしている。シロップっぽい濃い蜜、樽由来のビターさ、フローラルなハーブ、瑞々しい麦、キャラメルソース。時間おくとバニラとシュガー。甘いけど余韻はサラッとしてる。
【総評】
新旧ラベル共に、癖が無くバランスがとても良い。甘さの質がやや異なり、旧ラベルはシロップ系の甘みが強くフローラルさもあり、新ラベルはシェリー系の甘みも良く出ていてよりバランスが良いフルーティな甘さ。甲乙つけがたいが、普段飲みなら新ラベルの方が好み。風味の安定感や値段の手頃感から、家飲み用には最適といえる銘柄。