スプリングバンク 17年 マデイラ/Springbank 17yo Madeira

(1)特徴

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スプリングバンク 17年 マデイラ/Springbank 17yo Madeira

スプリングバンク蒸溜所

・48.5% ※2021年リリース時の最終的な度数は47.8%に変更

・バーボン樽/ラム樽で14年熟成した原酒をバッティングして、更に3年マデイラワイン樽で追熟

 

スプリングバンク蒸溜所が2020年にリリースした限定品で、バーボン樽とラム樽で14年熟成した原酒をバッティング後に、マデイラワイン樽で3年追加熟成したものです。スプリングバンクと言えば『モルトの香水』と評される複雑で華やかな香りと麦芽の風味が特徴ですが、本製品もスプリングバンクらしい風味に加えて、マデイラ樽由来のジャムやナッツのような風味が楽しめる一本です。

 

なお今回テイスティングしたサンプルは、昨年10月のバーチャル・テイスティングで販売されたものです。YouTubeに動画が残されていますので、興味のある方はご覧ください。

※注 今回テイスティングしたサンプルは2020年秋時点のリリース予定・済のラインナップのため、実際の発売時にはアルコール度数等が微妙に変わっている場合があります

(2)テイスティング

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【香り】

カスタード、フレッシュなぶどう、味噌、塩気、オーク、煮詰めてやや焦がした蜜、苺ジャム、フルーツケーキ、長熟ラムのような樽香とねっとりした甘み、メロン。スモーキーさはそこまで強くない

 

【味】

オイリーな口当たり。蜜、オーク、煮詰めたフルーツポンチ、黒胡椒や生姜のスパイシーさ、麦芽、微かなスモークと塩気、ナッツ。加水するとローストしたオークとスパイスが増し、背後から桃のようなニュアンスも出てくる。

 

【総評】

樽感がかなり強く、湿ったオークのようなウッディさが強く感じられる。発酵食品や完熟フルーツのような濃厚な甘みとカスタードも感じられ、こってりした風味。個人的には12年CSや21年の方が好みだが、こってりした甘みと樽感が好きな人ならこちらの方がオススメ。しっかりスプリングバンクらしい麦芽感もあり、さすがのクオリティ。