(1)特徴
・スプリングバンク 12年 CS 2020年 バッチ21/Springbank 12yo CS 2020 Batch21
・スプリングバンク蒸溜所
・56.1%
・シェリー樽45%、バーボン樽25%、ブルゴーニュワイン樽25%、ポート樽5%
スプリングバンク蒸溜所のコアレンジ品では唯一のカスクストレングスとなる、スプリング12年の2020年リリース品です。2020年リリースはバッチ20と21の2種類あり、バッチ21が本テイスティングサンプルです。なおバッチ20はシェリー樽35%:バーボン樽65%で、バッチ21は更にブルゴーニュワイン樽(たぶん赤ワインだけど詳細不明とのこと)とポート樽が使われています。
特徴は、モルトの香水と評されるスプリングバンクの華やかな香りと麦芽の風味、そして何と言ってもカスクストレングスならではの濃厚さが挙げられます。
なお今回テイスティングしたサンプルは、昨年10月のバーチャル・テイスティングで販売されたものです。YouTubeに動画が残されていますので、興味のある方はご覧ください。
※注 今回テイスティングしたサンプルは2020年秋時点のリリース予定・済のラインナップのため、実際の発売時にはアルコール度数等が微妙に変わっている場合があります
(2)テイスティング
【香り】
香りはシロップとバターをかけたホットケーキ。塩キャラメル、メープルシロップ、ブラウニー、バタークリーム、オーク、ゴーフル、味噌、穏やかなピート感。時間をおくと、カスタードやバターキャラメル感がかなり強くなる。加水すると、マンゴーやプラム、焼きパイナップルなどのフルーツも良く出てくる。
【味】
カスクストレングスらしいパンチの強さ。ローストした麦芽、オーク、煮詰めたフルーツポンチのシロップ、カスタード。加水すると一気にスパイシーさが増す。余韻は麦芽、オーク、ピートスモーク、タンニンのビターさ。
【総評】
華やかで骨太。流石スプリングバンクの誇るカスクストレングス。濃厚なホットケーキやフルーツの甘い香りから、麦芽感たっぷりの味わい。ピートスモークはかなり穏やか。加水するとスパイシーさが増し過ぎるので、時間を置くか、度数は高いがストレートでじっくり楽しむ方がベター。樽構成を反映してか風味はかなり複雑で、時間を置いたり加水したりすると印象がかなり変化する。