アードモア 8年 ケイデンヘッド/Ardmore 8yo Cadenhead

(1)特徴

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・アードモア 8yo /Ardmore 8yo

・アードモア蒸溜所/ケイデンヘッド社ボトリング

・46%

シェリー樽50%:バーボン樽50%

 

アードモア蒸溜所は1898年設立、ハイランド地方北東部(スペイサイド地方のすぐ東隣)アバディーンシャーにある蒸溜所です。ブレンデッドウイスキーティーチャーズの原酒供給用として生産が始まった経緯があります。なお現在はビーム・サントリー社が所有しています。

スモーキーでピートの効いた風味が特徴です。またオフィシャルボトルは基本的にノンチルフィルターでの瓶詰を行っており、原酒の持つ風味を存分に味わうことができます。今回テイスティングしたケイデンヘッド社ボトリング品も、もちろんノンチルフィルタードとなっています。色合いはかなり濃く、一見100%シェリー樽熟成のように見えますが、バーボン樽原酒との50:50のバッティングです。

 

(2)テイスティング

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【香り】

ベルトのようなレザー香、ドライフルーツ、水辺の苔むした木、革製品や木を燃やしたスモーク、スモークベーコン、干しブドウ、りんご、後ろの方に微かにバニラ。

 

【味】

柔らかい口当たり。強いながらも上品なピートスモーク、オレンジ、タバコ、木を燃やしたスモーク、やや焦がした樽のビターさ。加水すると蜜の甘さが増すも、ウッディでビターな余韻は引き続き強め。

 

【総評】

レザーや燻製、燃やした木のスモークの背後に、しっかりフルーツの甘さが感じられる。シェリーやバーボンの風味も華やか過ぎず落ち着いていて、少しアンティーク感もあるピート香と共に、どことなく侘び寂も感じる。冬にじっくり飲みたくなるような風味。