イングリッシュウイスキー 6年 2011 クラクストン/English Whisky 6yo 2011 Claxton's

(1)特徴

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・イングリッシュ・ウイスキー 6yo 2011 /English Whisky 6yo 2011 

セントジョージズ蒸溜所/クラクストン社ボトリング

・60.5%

・ラム樽

 

セントジョーンズ蒸溜所は2006年創業の、ウイスキー不毛の地(ジンの国)のイングランドで約100年ぶりに誕生したウイスキー蒸溜所です。大麦農家のネルストロップ親子が設立者です。イングランドで(一時消滅してから)最初の蒸溜所を目指して急ピッチで操業されたことから、蒸溜所と同時に設立されたイングリッシュウイスキー社のホームページを見ると”England's oldest whisky distillery”との誇らしげな記載があります。「いや、つい最近じゃないか」と突っ込みたくもなりますが、確かに一番初めと二番目は印象違いますね。

ローランドと同じく、3回蒸溜の原酒を使用しています。そのため軽快で華やかな風味が特徴と言えます。ヘビリーピーテッド原酒も作っており、印象としては同じく近年創設されたローランドのグラスゴー蒸溜所と近い印象ですね。

 

(2)テイスティング

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【香り】

バター、香ばしい麦芽、青りんご、ネクタリン、牧草や青竹、バニラ、チョコレート、ミントのような清涼感。加水するとオレンジやグレープフルーツ。

 

【味】

アルコール刺激は結構強め。青りんごやマスカット、シナモン、コーヒー、レモンピール、牧草。余韻はハーブとビターさ。加水すると爽やかな麦芽とビターな草っぽさ。

 

【総評】

まだ熟し切っていない青りんごの風味と粉っぽい麦芽感。まだまだ発展途上の風味という印象はぬぐえないが素直で爽やか、今後に期待したい。短熟リリースは、小さい樽で濃い味付けをするのがトレンドのような気がするが(「○年熟成にしては濃厚」みたいなコメントが多い)、無理をせずに原酒のポテンシャルそのままにリリースしているような風味で好印象。ストレートというより、加水、もしくはロック・ハイボール向き。