ラフロイグ トリプルウッド/Laphroaig Triple Wood

(1)特徴

f:id:Liquor:20210201071305j:plain
ラフロイグ トリプルウッド/Laphroaig Triple Wood

ラフロイグ蒸溜所/サントリー

・ 48%

・バーボン樽→クォーターカスク→ヨーロピアン・オロロソシェリー樽の順で熟成

 

ラフロイグ トリプルウッドは、最初の熟成をバーボン樽で行い、その後クォーターカスク熟成を経て、最後にヨーロピアン・オークのシェリー樽で後熟を行ったもの。ラフロイグ クォーターカスク(バーボン樽熟成→クォーター樽で後熟)を更にシェリー樽で後熟させたとも言える品です。ラフロイグのコアレンジ品ではあるものの、日本では正規品が発売されていないことから、かなり地味な存在と言えます。

風味の特徴としては、『ピーティーさよりも、クリーミィなココナッツのような ほのかな甘味を感じることができます。また、フルーティーなマンゴーやシトラス系の爽やかな香りがあります。』と公式にある通り、やや控えめなピート香と、多層的な甘みが特徴と言えます。

(2)テイスティング

f:id:Liquor:20210201071457j:plain

 

【香り】

ラフロイグと思えないほど香り立ちが穏やか。牡蠣の殻のような海の香りとヨード香、湿った木材、黒糖やマロングラッセの濃厚な甘み、背後にナッツや柑橘。加水すると、カスタードやラム酒のような甘みに。

 

【味】

干しブドウや干し柿のようなドライフルーツ系の甘さの後に、薬品感やヨード、塩気が広がる。湿った木材のようなジトッとしたウッディさや、ターメリックのようなスパイスもある。余韻はウッディさと焦げたフルーツのような甘臭さが残る。加水すると、シェリーっぽさが良く出てくる。

 

【総評】

ラフロイグと言えばストレートでガツンと飲むのが一番好きだが、トリプルウッドの場合は加水で大きく風味が花開くので、少量加水が特にオススメ。ストレートだとややくどい印象の甘みが、加水で良いバランスになり、ピートとも調和してくれる。 かといってラフロイグ嫌いの人にはまだ厳しいレベルだし、ラフロイグ好きからするとややトリッキーでボトル購入を躊躇しそう。ラフロイグ10年に長熟のニュアンスが足された感じ。とても旨い事には間違いないが、評価が少し難しいボトル。